私は以前、このブログでお金の流れについて書いたことがあります。私にもう10年以上も相談をしている不動産会社の社長の話です。その方はお金を稼いでいる時も苦しいときもいつも平気で笑い飛ばしながら銀座で豪遊している人です。その社長は以前私にこんな話をしました。

 「仕事は良いときも悪いときもありますし、バブル崩壊で借金ができて会社がつぶれそうになった時もあるんですよ。そのとき私は気付いたんです。お金が無くなってきたから節約をして、交友関係も縮小して、家と会社の往復で仕事ばかりをしたいたのです。しかし、そうすると益々、良い話が回ってこなくなり、出るお金が減る以上に入ってくるお金が少なくなっていきました。私は何かお金の流れってあるのではないかと思い、その流れを自分に向けようと思って、思い切ってお金を使ってみたのです。そうすると使った以上にお金が入ってきて会社が回るようになってきたんです。こんなことってあるのでしょうか」

 

これは誰にでも通用する話ではありませんが、元々お金の流れを持っている人は、それを自分でせき止めてしまうことで入ってくるお金を止めていることがあります。そんなときはまずはお金を使うことでお金の流れを作って、入ってくるお金の扉を開いた方が良いということです。

 

先日、私に定期的に相談している社長から連絡があった時、仕事もプライベートも絶好調の社長に私はこう伝えました。

「今は社長の人生自体の流れに勢いがあります。ですから良い話もどんどん入ってくると思いますし、良い出会いもあると思います。ただ、勢いがあるときは玉石混交すべてを引き寄せてしまいますので、むしろ慎重に進んだ方が良いです。人が大きな落とし穴に落ちるときは、絶不調の時よりも絶好調の時の方が多いのです。絶好調の時はくれぐれも油断をしないで、仕事の話もより慎重に検討してください」

 

これも誰にでも言えることではありません。人によっては「勢いがありますからアクセルを踏んでください」と伝える方もいます。それは玉石混交の中に悪いものが入ってきてしまっても、今の勢いで問題をクリアできる人です。そういう人は問題が出てくることを恐れずにアクセルを踏み続けて先へ先へ進んでいった方が大きく飛躍できます。問題が発生してもそれは大問題には発展せずに解決がついていくものだからです。

 

このアクセルとブレーキの使い分けは非常に重要です。私自身、毎日短時間でも、静かに自分を見つめる時間を作っています。その中で今の自分の流れが上昇トレンドなのか下降トレンドなのかを見極めて、アクセルとブレーキを使い分けています。周囲の状況に関わりなく虚心坦懐、自分自身を見つめて感じ取ります。