私に相談される人の中には、霊の問題を抱えている方もいます。いわゆる霊の憑依を受けたことによって、心身の状態が悪くなったり、タイミングがずれて物事が上手く進まなくなっている人たちです。霊の憑依を受けた人の中には、自分の中に別人格が入り込んだことを明確に自覚していて、私が観る前から「霊が憑依していますので除霊をお願いします」と言ってくる人もいます。ただ、多くの人は心身や人生の流れが悪くなったことを相談をする中で、私が霊の存在を感じてその状況をお伝えします。その際に私の話を聞いて「え~」っと驚かれる方はむしろ少数です。私の話を聞いた後、「やっぱりそうですか」と納得される人の方が圧倒的に多いのです。それは霊の憑依を受けると、単に「最近、ツイてない」というレベルを越えて、今までになかった不思議な現象が身の回りで起こるからです。そしてその不思議な現象とは、憑依した霊の状態が自分の心身に投影されることがほとんどです。
たとえば太平洋戦争で無念の死を遂げた兵隊の霊に憑かれた方は、それまで戦争について深く考えたことはなかったのに、いきなり靖国神社へ参拝してきたと言います。それは自分でもよく分からないものの急に靖国神社へ行きたくて仕方がなくなったからです。この方は他にも、戦争を題材にしたビデオを借りてきたり、ネットで太平洋戦争について検索したりしていて、自分でも理由がわからないままに太平洋戦争が頭から離れなくなっていました。ですから私が状況を説明すると、腑に落ちたように納得されたのです。
また、最近、夢の中に花魁や遊郭が出てくるという人もいました。それもほぼ毎日のようにその夢を見て、花魁の画集も購入してきました。この方も今までは特にその世界には興味はありませんでした。夜は毎晩のように金縛りにあって朝起きると体のあちこちに痣ができていました。その痣も人の手形のような形でつけられていました。私はこの方を観た瞬間に、遊女の霊が憑いていることを感じました。
霊の憑依を受けたあと、夢の中でそれを暗示されることはよくあります。ただ、私からすると、それが夢ではなく霊現象であることも多くあります。夜、眠っている時に見るものですから普通はそれを夢だと判断しますが、寝室には明らかに霊が侵入した痕跡が残っていて、霊障の一つとして痣や傷などを体につけられているのです。
ですから突然、自分の趣味嗜好が変わったり、わけもなく何かに固執するようになった場合、或いは同じテーマの夢を何度も見るようになった場合、それが霊の影響である可能性があります。その際に心身の不調が伴ってくると、その可能性はさらに高くなるのです。