私は先日のブログ”引き寄せの法則”などで、潜在意識に刻み込まれた思いは、内容の良し悪しに関わりなくいずれ現実化されると書きました。この法則が現実に存在するなら、今、幸せな時間を生きている人は心の中で幸せを願い、今、不幸な時間を生きている人は心の中で不幸を願っていたことになります。健康や成功や幸福を願う人はいますが、自分の不幸を願う人が果たしているでしょうか。そんな質問をいただきましたのでお答えいたします。

 

回答はまさにその通りなのです。不幸な時間を生きている人は意識の深層では幸せではなく不幸を願っていたのです。そういうとわかりにくいので”恐れ”という言葉を使い、”不幸を恐れていた”と答えましょう。人間は誰もが成功や幸福を求めているわけではなく、失敗や不幸を恐れて、そうならないための保険を掛けることで心の中をいっぱいにしてしまう人がいます。潜在意識は意識の深層にあります。つまり意識の表層にある顕在意識でどれだけ幸せになると唱えたとしても、意識の底で失敗を恐れている自分がいれば、そのイメージが失敗を呼び込んでしまいます。ですから理屈抜きに単に成功している未来の自分をイメージして、あたかもその未来を自分が体験したようなリアリティーを持ってイメージを働かせることが成功の一番のポイントになります。それが成功する人と失敗する人の意識の持ち方の違いです。

 

失敗を恐れないようにするには、そもそも失敗を悪いことだとか不幸なことだと考えないことが必要です。有名な話ですが、発明王エジソンは、電球を発明するとき、フィラメントの素材を見つけ出すまで1万9999回の試行錯誤をして2万回目に成功したと言っています。本田宗一郎さんも「成功するまでやり続ければ失敗することはない」と言っています。そう考えれば、失敗はその選択が正解ではないことを示したことに他ならず、成功へ至るプロセスを一歩前進したことになります。1つの失敗により、将来また失敗する可能性を1つ排除したことになります。このことは本人にとって大きな進歩ですから、失敗自体を恐れる理由はないのです。

 

以前にも書きましたが、物事はどのような出来事であってもその出来事自体が良し悪しを決めるものではありません。それをどのように受け止めるかによって後になって良い出来事にも悪い出来事にもなります。その出来事を良い出来事にするのか、悪い出来事にするのかは自分の気持ち(意識)の持ち方次第なのです。極端な例を挙げれば、事故で入院している間に看護師と親しくなり、結婚して幸せな家庭を築いている人もいますし、ケガをしたアスリートがケガが回復してから、以前よりも良い成績を残していることもよくあります。あとで考えるとその事故やそのケガが人生を幸福にするために良い転機になってるのですが、それは最初からそう決まっていたのではなく、本人が自分の意識によってそのように導いた結果なのです。(2)へ続く。