ここのところ、霊の問題を離れて意識について触れることが増えてきたように思います。意識というと思い出すのは「引き寄せの法則」です。2007年に出版されたマイケル・J・ロオジエのこの本は、メンタルヘルスやスピリチュアルに興味のない人にも未来を作り出す上で意識が如何に大切なのかを分かりやすく述べていました。引き寄せの法則とは、意識に強く刻み込んだイメージは、やがて現実化してその未来を引き寄せるという考え方です。私がよくお話しする潜在意識の話と同じです。私はよく意識が思考を作り、思考が行動を生み出し、行動が未来を作るとお伝えしています。したがいまして良い意識を持てば、良い思考を持つことになり、良い思考を持てば、良い行動をとることになるので、未来が良くなるということです。そして未来が良くなれば、良い認識を持つことができますので、その認識によって意識が良くなり、プラスのスパイラルに入るわけです。
そして”引き寄せの法則”は霊の世界にも当てはまります。本来、不浄霊の憑依はお互いの霊的な波長が近いことによって起こります。因縁因果によって引き起こされることもありますが、本質的には何の因縁がなくても霊的な波長が近いというだけで憑依されることはあるのです。そして憑依されている人を祓う(=除霊をする)とき、多くの場合、除霊の対象になる不浄霊は1体ではなく複数になります。霊的な波長が近いことによって誰かに憑依した不浄霊は、自分の波長に近い他の不浄霊も呼び込んでいきます。したがって不浄霊に憑依されている時間が長かったり、その不浄霊自体が古いものだと、呼び込んだ他の不浄霊の数が多くなるので祓う作業は大変になります。
”類は友を呼ぶ”という言葉があります。この言葉の意味は、まさに引き寄せの法則と同じことです。潜在意識は良いイメージであれ、悪いイメージであれ、心の深層に刻まれたイメージを現実化します。人間は頭で考えて選択する意識的な判断以外に、何気なく選択する無意識の判断を毎日何十回も行っています。潜在意識に刻まれたイメージは、この無意識の判断に働きかけて、心に刻まれたイメージが現実化するように選択・判断していきます。だからその未来が訪れるのです。
悪霊は悪霊を呼び込みますし、穏やかな人には穏やかな性格の友人ができます。嘘つきには嘘つきが周りに集まりますし、誠実な人には誠実な友人が集まります。野心家には野心家が、酒好きには酒好きが、博打好きには博打好きがちゃんと引き寄せあって集まってくるものです。であるならば、心の中を常にポジティブで満たすことができれば、自分の未来は明るく幸せなものになるはずです。逆に人を恨んだり憎んだり、誰かの不幸を願ったりすれば、心に刻み込んでしまったその不幸な未来が自分に訪れることになるのです。
現実がどれだけ厳しく辛いものでも、心の中は自由ですから如何ようにも明るく前向きにできます。苦しい時こそ自分の中のネガティブに負けないでください。そして幸せな未来を自分自身の意識で呼び込んでください。