一方で、頭よりも心に偏りすぎる生き方も問題です。知識や経験に基づいて問題解決を図るのではなく、心で感じて選択・判断をしていくとします。そこには直観力や想像力が大きく影響します。こういった力は訓練によって鍛えることができます。ただ、どれだけ感性を磨いたとしても、人間のコンディションはそもそも常に一定ではありません。日によって調子は微妙に変化します。自分を顧みても、”無敵”と思えるほどに、研ぎ澄まされている時もあれば、”何かずれている”と感じるときもあります。ですから「今日の状態は良くない」と強く感じた時には、霊視鑑定を延期したり、キャンセルをお願いすることもあります。つまり、心で感じて選択・判断をしていくと、正答率が高い時と低い時が出てしまい安定しません。
また、心の世界に偏りすぎると、現実感を失ってしまうこともあります。例えば宗教は人の心を安定させて幸せに導くものですが、そこに傾倒しすぎて孤立している人もしばしば見かけます。自分の中の絶対神の教えや教義にしたがって生きていくことが、周囲との軋轢を生んで、逆に人生を生きづらくしてしまうことがあります。こうなってしまうのは、心の世界に入り込みすぎて現実感を失っていっるからです。
私たちは今、ここで、この時を生きています。心で感じて生きていくことは間違いではありませんが、常にこのことを心に留めていないと現実感を失ない孤立化します。つまり、知識や人生経験に基づいて頭で物事を選択判断すると同時に、心でも未来を感じながら選択判断する。このバランス感覚に優れている人は、人生のさまざまな問題に対する正答率が上がります。
皆さんが物事を選択・判断するとき、「頭に偏っているのか、心に偏っているのか」自分自身に問いかけてみると良いです。そしてどちらかに偏っていると感じたなら、反対側へ向けて針を戻さなければなりません。頭に偏っている人であれば、知識や経験、データや実績といった目に見えるものを一切排除して、単純に結果だけを心で想像するようにしてください。そこで良い未来が想像できたなら、先へ進めば良いですし、そうでないなら、一旦立ち止まってもう一度、考え直した方が良いです。逆に心に偏りすぎている人は、もっと現実感を持って、目に見えるデータを重視して判断するようにしてください。(3)へ続く。