よく”男運が無い”とか”女運が無い”と言われる人がいます。女性であれば美人で性格も朗らかで仕事もできるのに、昔からおかしな彼氏と付き合っては苦労をしているようなタイプです。私に相談される人の中でも、こういったタイプの方はしばしば見かけます。自分でも「私は恋愛以外は人生すべて上手くいっているのですが、どうしても良い彼氏と出会えないのです」と言い切ります。話を聞くと「どうしてこんな男を選んだのか」と首をかしげるような男性ばかりと付き合って、実際にいつも大変な思いをしてしまうのです。束縛が強かったり、浮気性であったり、仕事をしない怠けものであったり、中には暴力を振るう男もいます。自分ではもちろん幸せな未来を求めているわけですから、”きっとこの人なら幸せになれる”と思って交際を始めているのです。それが毎回のように当てが外れてしまい、早ければ交際して1年もたたないうちに彼氏は本性を現してしまうのです。
「私は何か霊的なものに祟られているのでしょうか」
私にこのように尋ねて来る人もいます。自分でも理由が分からないまま、繰り返し良い選択ができないのでそう考えたくなる気持ちはわかります。ただ、多くの場合、この原因は霊の問題ではありません。霊に起因して人生に影響が出ている場合は、恋愛だけでなく、仕事や健康やお金など、人生の他のシーンもすべて悪くなります。自分が無意識にしている選択が悪い方ばかりを選んでしまうので人生のすべてが、スムーズに進まなくなります。このケースのように、恋愛だけが上手くいかないとか、毎回良くない相手を選んでしまうような場合、その原因は自分自身の中にあります。言い方を替えると「自分自身でそんな彼氏を選んでいる」のです。
「あなたは恋愛相手に何を求めているのでしょうか」
こう質問した時に”誠実さ”或いは”勤勉さ”や”思いやり”と真っ先に挙げることができるでしょうか。今、私が取り上げた悪い男の例は、この3つの点で相手を見極めればクリアできることです。
人は誰かや何かを選ぶときに、どうしても”目に見える部分”で判断します。彼氏選びで言うなら、容姿や肩書やお金、学歴などです。会社選びでいうなら、会社のネームバリューや給料や休日や福利厚生などです。それが間違っているとは言いませんが、継続できるのかどうか、それはむしろ”目に見えない部分”で決まります。彼氏選びでいうなら今挙げた誠実さ・思いやり・優しさ・寛容さ・勤勉さなどです。会社選びでいうなら、企業風土・企業理念・相性・仕事の適性・人間関係などです。これらを判断の基準として考え、感じることが必要です。
彼氏選びも会社選びもその関係を長く継続していくことを考えるなら、これら目に見えない部分に目を向けていくべきです。私から見ると彼氏選びでいつも失敗している人は、どこか目に見える部分にこだわりを持っている人が多くいます。その結果、目に見えない部分に払われる注意が他の人に比べて希薄になります。そして良く相手を見ればわかる危うさを見逃しているのです。交際を決める前に虚心坦懐に相手を冷静に見極める時間を作ってください。
人を好きになる”好き”とは感情の問題です。人は感情を理性で100%コントロールすることはできません。気持ちが燃え上がればそのまま勢いで走ってしまうのが恋愛感情ですが、そこで一旦、立ち止まって自分や相手を冷静に考え、感じることができる人は大きな失敗はしません。自分の気持ちの中で”目に見えない部分”をもう少し重視するようになれば、彼氏選びを間違えることはないのです。