先日、出張鑑定で南青山にある会社まで出かけてきました。この会社の経営者とは、もう10年ぐらいの付き合いでしょうか。私は社長がまだ独立する前から相談に乗っており、「独立しようと思っている」という社長の気持ちを「今はその時期ではありません」と思いとどまらせたり、「今は独立するべきです」と背中を押したりしてきました。この会社も今年で4年目に入るそうです。新規に設立した会社は1年以内に6割が廃業・倒産し、5年継続できる会社はデータ上は15%しかありません。この数字を見ても、この会社がもっともつぶれる可能性の高い創成期をうまく乗り切ったことは明らかです。
私は出張鑑定でいろいろなお宅や会社を訪問しますが、中に入ったときの一瞬の空気感で、会社が上手く回っているのか、危ないのか、或いはもうダメなのか明確に判断できます。会社と言っても従業員が1千人以上いるような大企業は、会社は組織で動いていますので、社長個人の状態が大きく反映されることはありません。ただ、従業員が100人以内の会社であれば、会社はイコール社長と直結します。会社が社長であり、社長が会社なのです。ですから会社の業績と社長の状態は一致します。社長が元気であれば会社も好調ですし、社長が弱ってくると会社も勢いが出ません。また、その状態は会社や社長の自宅に蔓延します。
以前、このブログで神社仏閣は霊的な意味で良いところと悪いところが両極端であると書きました。良いところは鳥居をくぐった瞬間から、空気は澄んで背筋が伸びるように凛としてすがすがしさに溢れています。悪いところは鳥居が近づくにつれて、空気はどんよりとして湿っぽくなり、昼間でも夕方のようにうす暗く感じさせます。ひどいところでは動物の死骸が転がっていたり、悪臭がするところもあります。これはつぶれそうな会社に入ったときの印象と似ています。やはり、理屈抜きにうす暗さや湿っぽさを感じさせるのです。
私がうかがった南青山の会社は、パワースポットにある神社のように空気が清々として気持ちよさを感じました。私は会社に入るなり、「これなら大丈夫です。今年はさらに攻撃的に動いて会社を発展させてください」と太鼓判を押しました。社長も良い顔をしていました。
人の思いは無意識のうちに体から発信され周囲にバラまかれます。強い不安感や危機感は、どれだけ隠しても周囲に拡散します。そういった想念が強く拡散されれば、それはその中の空気を重く滞留させてしまいます。また、不浄霊は暗く湿ったところ、また雑然としている場所を好みます。何か霊の影響を受けているような場合でも、同じように居心地の悪い空気感になります。ですから自宅や会社の中に入れば、その空気感からおおよその状況は伝わってくるのです。(2)へ続く