先日、対面の霊視鑑定でお会いした人と話をしている中で、鎌倉の鶴ケ岡八幡宮の話になりました。鶴岡八幡宮は葉山・逗子と江の島の間にあって、湘南のデートスポットにも入っています。したがってカップルでデートの一環として参拝するアベックも数多く見かけます。ただ、私からすると八幡宮は元々は”戦の神様”というイメージがあり、「鶴ケ岡八幡宮でデートしたカップルは喧嘩別れをする”などと、若い頃にはよく耳にしました。
鶴ケ岡八幡宮は河内源氏の源頼義が、1063年に京都の岩清水八幡宮を今の場所に分霊して勧進したのが始まりとされています。その後も源氏を中心に戦勝祈願などに訪れる武家が多く、戦いの神様として崇敬を受けてきた神社です。ですからそこでカップルが二人の幸せを願うのは、ちょっと違っているように思えてしまいます。
「それではカップルが幸せを願う神様は何がよいのでしょうか?」私はそう尋ねられて、思わず「恋愛の成就を願うなら”愛染明王”がよいのではないでしょうか」と答えました。他にも鬼子母神も、子授けと共に恋愛にもご利益があると言われています。
そこで私は愛染明王のご真言「おん まから ぎゃばぞろしゅに しゃばざらさとば じゃくうん ばんこく」と鬼子母神のご真言「おん どどまり ぎゃきてい そわか」を教えました。
ご真言とはサンスクリット語のマントラの和訳で、真実の言葉とか、秘密の言葉などと言われているものです。呪術的な意味合いを持った”呪文”のことで、言葉の長いものは陀羅尼と言い、短いもののことを”ご真言”と呼んでいます。ご真言は短いものでは10文字に満たないものもあります。長いものでは40文字を越えるようなものもありますが、50文字を越えるような長さのご真言は私は知りません。
ご真言にはさまざまなご利益があります。マントラとは、基本的に呪文を唱えること(=声に出すこと)がポイントになりますので、心の中で念じるのではなく、声に出して唱えることでそのご利益に授かることができます。
ご真言のご利益には「お金が増える」とか、「商売が繁盛する」といったものから「健康や病気の平癒を願うもの」さらには「国家の安泰」や「自然災害から身を守るもの」「記憶力が良くなるももの」や「怨敵調伏」を願うものなどさまざまにあります。
私はご真言は言霊としてとても力の強いものが生まれ、そして効果の認められた言葉が、自然淘汰されながら、今に残っているものだと思っています。”言霊”といわれるように、言葉には力があることは皆さんもお分かりのことと思います。”アーメン”というのも、強い言霊の一つです。言霊は音に出すことによって効果を発揮します。ですから、アーメンの意味を考えることはナンセンスで、アーメンと口に出して唱えればよいのです。
ご真言は、たとえば体調が悪く苦しんでいた時に、この言葉を唱えたら楽になったとか、戦の前にこの言葉を唱えたら敵に勝つことができたとか、人間の歴史の中で、唱えたことによって良い効果をもたらしたものが、今に伝えられているのではないかと考えています。ですから私の中でもご真言は非常に有効です。現実に良い結果をもたらしてくれます。もし興味があるようでしたら、皆さんもネットで検索して、ご真言を唱えてみると良いでしょう。皆さんの中で何かが変わる可能性は十分にあります。