先日、「最近、夫の状態が悪い」と心配する奥さんから電話で相談を受けました。聞けば、ここ数か月前からご主人は急に腰痛や肩こりなど関節の痛みがひどくなり、熱が出たり全身に湿疹が出たこともあったといいます。仕事でもプライベートでも思わぬトラブルが続いていて、「何か悪いものでも憑いているのか」と心配になり、私に観てもらいたいとのことでした。
私はすぐにご主人の最近の画像を撮って送信してもらいました。画像を見ると家族からひどい仕打ちを長年受けて亡くなったご老人の顔が、ご主人の顔に重なって見えました。このご老人は非常に強く自分の家族を恨んでいて、その憎しみの強さゆえにあの世へ上がることができずに現世にとどまっている霊です。このご主人と何か深い因縁因果があるわけではありませんが、霊的な波長が合ったことで憑依していました。いわゆる”たまたまどこかで拾ってしまった不浄霊”です。
私は除霊を行って祓えば、心身の状態は改善されて、人生の流れも本来のものに戻ることを話しました。奥さんは私の話を聞いて安心しましたが、奥さんの相談はもう一つありました。それは長年飼っているペットの犬が、難病にかかってしまいその対応をどうしたらよいのかを悩んでいたのです。
獣医さんの話では大変珍しい病気で、町の動物病院では対応できないといいます。いずれにしても手術は必要ですが、治療方法が何通りかあってどれがその犬にとって最も有効なのかを私に観てもらいたかったのです。
私はこの犬が元気になっている未来から遡って、それがどのような治療法につながっているのかを確認しました。幸いにしてその道筋は見えました。そのとき奥さんが不意に「主人に憑いている不浄霊がこの犬に悪影響を与えた可能性はありますか」と私に尋ねたのです。
私はよく「小さな子供や幼児は大人のような知識や人生経験がない分、無事に生きていくために霊的な感覚は鋭くなっている」と話しています。実際、昔は「家を買いに行くときには赤ん坊を連れていけ」と言われたものです。もし、その土地や家に目に見えない悪いものが憑いているようなケースでは、連れて行った赤ん坊が火ついたように泣き出して、そのことを教えてくれるからです。そんな話を知っていた奥さんは、それならば「霊の影響が動物に出てもおかしくない」と考えたのです。
私はすぐに答えました。
「それは実際にあります。動物は人間のように前頭葉(前頭前野)が発達していない分、霊の影響をダイレクトに感じ取ります。霊の影響を受ければ、人間と同じように精神も肉体も反応します。その結果、病気の原因になっているケースはあります」と。(2)へ続く