霊的な間口の大きい方(=霊感の鋭い方)は、自分の波長と離れた波長ともつながることができます。そのため霊体験をする確率はおのずと高くなります。霊体験をすることによって、心身の状態が悪くなったり、無意識にしている選択や判断が悪い方ばかりを選ぶようになったり、タイミングがずれたりして、人生がスムーズに進まなくなることがあります。非常に悪いものでは、首を絞められたとか、体を傷つけられたとか、痛みを伴うこともあります。これらは霊とつながることによるディメリットです。

 

ただ、物事には多面性があるように、霊感や直感が鋭くなることによるメリットもあります。まずは相手の本音を感じ取れるようになります。そして”虫の知らせ”という言葉があるように、これから先にある悪い出来事を何となく感じ取れるようになります。マイナスの力はプラスの力よりも強く働くので良い出来事はあまり感じ取れませんが、悪い出来事は比較的感じやすいのです。愛情を継続することは難しくても憎しみを継続することがたやすいことと同じです。

 

人の本音を感じ取れたり、これから先にある悪い出来事を回避することができるだけでも、人生を上手く生きていく上では大いに助かります。自分にとって悪い人や悪いことや悪い場所を避けて通ることは穏やかで安定した人生を生きていく上で重要です。

 

ですから私は霊的な間口の広い方には、そのディメリットだけでなく、メリットにも目を向けるように話しています。そんなとき、よく尋ねられるのは、「霊感や直観力をもっと鋭くするにはどうしたらよいか」ということです。

 

この世界はまさに感覚的な世界ですから、感じ方は人それぞれで大きく異なります。ですから私はこの世界は”マニュアルのない世界である”と考えています。私がある条件の下で感じたことが、他の人も同じように感じるとは限らないのです。それが当たり前なのです。ですから教科書を見て、授業から学ぶようなことは、この世界では意味がありません。自分がどのように感じていくものなのかを各人が自分目線で感じ取っていかなければならないのです。

 

そして能力はそれを使うことによって磨かれていきます。それは頭脳や筋力と同じです。したがって霊的な意味での感覚もそれを使うことによってより役立つようになっていきます。ただ、そこには方法論があります。やみくもに霊感や直感を働かせようとしても、それを意図的に使うことは困難ですし、もし働いたとしても、いつどのような状況でどう働いたのか、自分自身で分かっていなければ、次に有効に働かせることはできません。(2)へ続く。