「引き寄せの法則」とは一般的に「良い未来や欲しいものは、それを思考することで引き寄せられる」という原理のことです。「良い未来を思考すれば良い未来が訪れ、悪い未来を思考すれば悪い未来が訪れる」という考え方です。

 

これは潜在意識の働きと同じで、意識の底に刻まれた未来のイメージは、その未来を現実化するように人間の行動を変えていくということです。

 

そしてこの考え方は霊の世界にも成立します。不浄霊が人に憑依するとき、まずはその人の霊的波長に合う不浄霊がその人に入ります。すると最初に憑依した霊が元凶となって、その不浄霊の波長に合う他の不浄霊が次々に呼び込まれます。したがって除霊をするときに、1体だけ入っているというケースは非常にまれで、複数の不浄霊を祓うのが普通です。

 

以前、ある中小企業の社長が、霊の問題で相談にきました。私は一目見てその社長には非常にたちの悪い不浄霊が憑依していると感じました。聞けば半年前にサイパン島へ旅行へ行ってから、ずっと体調が優れず、会社の売り上げも上がらず、何をやっても上手くいかないということです。社長自身も何か自分であって自分でないときが度々あって、何か変なものを拾ってきたのではないかと心配していました。

 

サイパン島は太平洋戦争で陸軍第43師団を中心とする3万の兵隊と1万人の民間人が死亡した島です。この島へ旅行へ行って幽霊を見たとか憑依されたという話は数多くあります。そしてこの社長にも戦闘で亡くなった日本兵数体の霊が憑依していました。

 

私は状況を伝え、社長はすぐに除霊をしました。そして除霊をしたことで社長の体調は回復し、仕事も本来のペースに戻りました。ただ、このことがあってから、社長は私にたびたび除霊を依頼するようになりました。一番の理由は日本兵に憑依されたことで社長の霊的な間口が広くなってしまい、自分と多少霊的な波長の離れている不浄霊ともつながれるようになってしまったからです。

 

霊に憑かれた状態ではタイミングがずれたり、無意識の選択が悪い方を選ぶようになります。その結果、仕事もプライベートも物事がスムーズに進まなくなります。そして憑いた霊の死んだ時の状態が自分の体に投影されますから、数体憑いていれば体のあちこちの調子が悪くなります。

 

ですから除霊によってそれを祓えば、体は楽になりますし、自分を取り巻く状況も好転します。何度もこういった経験をすれば、早く除霊をして状況を好転させたいと普通は考えます。(2)へ続く