私は今週の火曜日に非常に悪い怨念を祓うために、車で愛知県まで出かけました。愛知県と言っても名古屋などの都市部ではなく北相楽群設楽町という山間部です。相良町と聞いてまず頭に思い浮かんだのは”長篠の合戦”です。戦国時代に3万8千の織田・徳川連合軍と1万5千の武田勝頼軍が戦った戦で、双方合わせて1万8千人が亡くなったとされています。この戦は別名”設楽原の戦い”とも言われていています。長篠城があったのは、現在の愛知県新城市長篠ですが、その隣にある設楽町一体が激戦の現場となっていたからです。

 

この出張では仕事の内容がかなり厳しくなることが予想されましたので、普段から霊的な意味で要塞のように守りを固めている私の車はさらに強く結界を張っていました。車の外から不浄霊が迫ってきても、容易に車内には侵入できないようにしていたのです。

 

現場のお宅の土地自体は霊的な意味ではまったく問題がありませんでした。強い怨念のこもっている3台の乗用車をきれいな状態に戻すのには予想通り苦労しました。この作業自体は苦労しながらも比較的スムーズに終了したのですが、新東名高速の新城インターから設楽町のご自宅へ向かう道中がかなり大変でした。

 

街道のあちこちに祠のようなものがあり、不浄霊を鎮めている様子が伝わってきました。また、落ち武者の霊が時には集団で、時には単独で私の車に近づいてきました。車の車内には入れませんが、フロントガラスや運転席の窓に顔をピッタリくっつけて何やら叫んでいます。赤信号で停車している時には、集団で車を持ち上げてきて激しく揺すられることもありました。私はハンドルを握りながら、口ではずっとマントラを唱えていました。

 

霊は私がどういう人間であるのかを分かっています。ですから未だに成仏できない自分たちを救ってもらいたくて私に寄ってくるのです。

 

長篠の合戦が行われたのは1575年です。今から442年も前のことです。これだけの年月が経っても彼らの無念の思いは消えずに、魂は現世にとどまっているのです。

 

魂はあの世へ上がらずに、あまりに長く現世にとどまっていると形が崩れます。最後には霊的な物質(埃のようなもの)となり、霧散してしまいます。そうなるとその魂はあの世へ上がることも輪廻転生して生まれ変わることもできません。ですから強い執着や悔いを残さないような生き方をしていくことが大切です。

 

私が今まで祓ったりあの世へ押し上げた魂の中で最も古いものは、鎌倉幕府ができたころに戦で負けて一族全員が殺された武士魂であったと思います。ですからそれ以前の不浄霊は魂の形を保っていることはなく、霊的な物質として現世に漂っているのみです。