私は自殺をした方のご家族から、どんな状況で死んだのか教えてほしいと頼まれたことが何回かあります。ご家族からすれば、自分の肉親が自殺をしたということは信じがたいことです。そして、それを助けられなかった自分を責めて強い葛藤を抱いて苦しみます。
人は自らの力でこの世に生を受けたわけではありません。与えてもらった命を自ら断つことは、死後に輪廻転生する過程で非常に長く苦しい時間を強いられることになります。そして自分の周りの人間にも大きな苦痛や悲しみを与えます。
ただ、自殺をした人のすべてが自分の意志で自殺をしようと考えて、それを実行したのかというと、そうではありません。自殺をしたいと思うことと、それを実行することの間には大きな隔たりがあります。
たとえば自宅に遺書が書かれていて、マンションの屋上に靴がそろえて置かれていて、地面に体を強打したご遺体があれば、多くの場合、それは自殺と判断されます。
しかし、自殺する場所を本気で探してマンションの屋上まで来たとしても、そこから地面を覗き込んだ時に多くの人は一瞬、ためらいます。地面が近づくことの恐怖心や地面にぶつかるときの激痛を想像します。そして、”ここで飛び込んだら終わりなのだ”と多くの人は躊躇します。その瞬間に、不浄霊と波長が合うと背中を押されてしまいます。
家の梁にロープをかけて椅子に乗ってロープを首に巻きます。ここで椅子を蹴れば、首はロープで絞められて死ぬことになります。ただその時、多くの人は椅子を蹴るのかどうかためらいます。その瞬間に不浄霊と波長が合うと、霊がその人の足を動かして椅子を蹴らせます。こうやって覚悟の自殺”ではなく、不本意に死んでしまう人は、私の感覚でいうと、自殺をした人の3割~4割はいると感じます。
不本意に死んでしまった人には、強い後悔の念が残されます。その結果、自殺をしていなくても、その人の魂はスムーズにあの世へ上がることができずにその場所にとどまります。そして、また誰か自分の波長に近い人がビルの屋上に来た時にその人の背中を押します。
そうやって成仏できない魂が何体もその場所にとどまっていくと、その場所は多くの人が不浄霊と波長が合うようになります。そうやって心霊スポットや自殺の名所は形成されていきます。
前にも書きましたが、霊の影響を受けるのかどうかは、本質的にはその霊の波長と自分の波長が合うのかどうか、その1点で決まります。そこに因縁因果や理由は存在しません。
心霊スポットや自殺の名所と呼ばれているところには多くの不浄霊がたまっています。それだけ自分の波長に合う霊とつながる確率もアップします。特に自分の気持ちが弱い時には絶対に近づいてはいけません。不浄霊と波長が合えば、今度はあなたが引きずり込まれる可能性があるからです。