悲しさは力
詩はいつも
その中で書かれてきた

だから思う
幸せになってしまったら
もう書けなくなるかもと

幸せだけになることは
あるのだろうかと
ふと思う

幸せじゃないのかと言われれば
違うけれど
いつも悲しみはそばにあり

悲しくて泣いては
幸せでも泣いて
そして同時に泣いている

幸せで感謝すれば
悲しみでも感謝する
いつも泣いて感謝する

まるで砂時計
砂をこぼして
泣きながら感謝を心に刻む

大丈夫
詩は終わらない
時が刻まれている限り

 乙女椿