芭蕉はきっと
誰も通らないような道が
好きだったに違いない
だから奥の細道

大街道ではない
誰もいない
そんな道を
ひとり歩く 

共感など
いらない
ここを通ろうなど
ひと握りもいないだろうから


ただひたすら詠う

人のためじゃない
自然への賛美を
贈りたいだけ



その針の穴を通れる人だけに
奥の細道の先にある
庵にお招きしよう
お茶でもさぁどうぞ

       庭園美術館内茶室「光華」