NO 15 20人ジーバーズ耳が聞こえない
新通所者があった。名前は秋野さん(女性75才位)
話すことはできるが耳が完全に聞こえない。なので、補聴器は不要。
筆談しかないのか?そう思っていたら、
「筆談ボード」を家族から持たされたそうだ。
この「筆談ボード」というのは、
A5サイズくらいの電子メモパッドで、専用のペンでボードに字を書く・
Offで全部の文字をいっぺんに消す、便利なグッズである。
Yahooオクで中古の商品を見つけた。1,000円だった。
文字入力しないで、話した音声がボードに表示
されるのもあるが、価格は高い。
〇人は笑えば微笑み・口角が上がる。白い歯も見える。
〇怒れば眉を逆立てる。
〇悲しければ、眼が曇るか、涙を落とす。
〇言葉を発せない何かの状態のとき(病気かケガ・せつないほどの恋心)は
眼力(めじから)で意思が伝わる。眼は口ほどにものを言う。
ところが、ご本人はいつも無表情。
こちらからのあいさつも無視。眼はいつも宙を見ている。
スタッフが、熱心にホワイトボードに文字入力するが、
読み終わるとメンドーそうにうなずいてOKか、
首を横に振ってNOの意思表示をするだけ。
耳は聞こえないが、本人はしゃべることはできるのに。
同じクラスの人達がおしゃべりしているのを見て、
自分がその仲間に入れないのはさびしいだろうなぁ。
なんの話題で盛り上がってるんだろ?その輪に入りたい!と、
切に思うのではないのかしら?
秋野さんがクラスメイトと会話しているのを私は見たことがない。
元気になりたくてトレーニングしている意気込みはなさげ。
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私の母は若いころから、人とおしゃべりするのが苦痛だったと言う。
その理由を訊くと「お父ちゃん以外に楽しい会話のできる人はめったにいない。
愚痴ばかりこぼすバカが多すぎる」
秋野さんは母と同タイプなのかしら?
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または、
秋野さんは、このごろネットで言われている
(コミュ障)「コミュニケーション障害」なのではないか?
彼女のテリトリー半径55,5cmには「生きていくの、超メンド~~~」
のオーラが湯気を出している。
次週会った時に 「いま一番痛いところはどこですか?」と訊いてみよう。
私自身は頭のてっぺんから、足の指のつま先まで痛いイタイだらけなのだ。
痛くないのは耳だけだ。
秋野さんの体に痛いところがあれば、お互いに痛みについて賛同と共有できる。