アイカの壁面装飾材「ウェッジプレス」を使ったオーダー家具 | Marr's Weblog 〜手作り家具や雑貨を作る木工房のあれこれ〜

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大阪で家具やインテリア雑貨を手作りで制作している木工房 Marr’s wood craf (マーズウッドクラフト)のブログです。
オーダー家具や木工制作について紹介していきます。

 

店舗用家具の別注をやっていると、木材以外にも様々な素材を扱います。

プラスチックや金属・ガラスなども使い、注文のデザインどおりに仕上げていきます。

最近頂いたオーダーで少し変わった材料を使いました。

ウェッジプレスというアイカ社の不燃化粧材です。

立体的に成型加工された石膏ボードのような不燃材に、

木目がプリントされたシートを貼り付けたもので、

店舗などの内装で壁面装飾のアクセントとして使われています。

これを家具の装飾に使うという注文でした。

 

商業施設の家具や什器は、消防法の関係で不燃材を使った仕上げを求められることがあり、

何度か不燃材を扱った事はあったのですが、このウェッジプレスを使うのは初めてでした。

 

 

 

メーカーから直送されてきたウェッジプレスは、これでもかというほどの厳重梱包。

むき出しで配送されてくるポリ板やメラミン化粧板とは大きな違いです。

まあそれもそのはず、これ1枚で3万円近くします。

家具材料としては高額品、失敗はできません(汗)

これを壁一面に施工したら一体いくらかかるんだろう、、、

でも木材でこの形状を作ろうとしたらもっと高額になるな、、、

 

 

 

さて、初めて扱うもので特性がわからないため、色々と試しながら慎重に加工していきます。

 

形状の精度はそこそこ高く、縦に2枚並べていますが継ぎ目はほとんど目立ちません。

側面も四方ともシートが巻き込まれているのでそのまま使えます。

 

 

 

今回はサイズをカットして使うので、切り口の欠けに注意が必要です。

木工用のチップソーを付けたパネルソーでのカットでは、

大きな欠けは無いものの、切り終わり部分のカドに小さな欠けができました。

当て木をして切るなどの工夫が必要です。

 

 

 

完成品がこちら。

画像では分かりにくいですが、ウェッジプレスの下部にはエンボスで柄の入った壁紙を貼ってあります。現場で内部に照明を取り付け、間接照明で柄を目立たせる設計になっています。

木材以外の素材を組み合わせることでデザインの幅が広がり、

オシャレで個性的な家具ができあがります。