1988年に米国で市販された新型抗うつ薬

プロザック販売開始と世界的ヒットをきっかけに、

製薬企業とタイアップする形で広く一般市民を

顧客としていく米国型の精神医療が世界中を席巻

しました。



日本にはその波が10年遅れて黒船として押し寄せてきました。


黒船襲来が遅れた理由は、

世界中で大ヒットしたプロザックを製造販売した

米国の製薬会社イーライリリー社が、

日本では売れないと判断したからです。



日本人は心の問題、精神的な問題に対して薬を飲むことに抵抗があることを見抜いていたのです。



先手を打ったのが、

英国の製薬会社グラクソ・スミスクライン社。


2000年に抗うつ薬パキシルの製造販売の承認を

厚生労働省から得ましたが、

それに先行して、

日本人の著名な精神科医を招いて会議を開くなどして、

徹底的に日本人の特性を調査し、

効果的なマーケティング戦略を打ち出しました。


それは、

薬を売り込むのではなく、

「うつ病」を売り込むこと!


正確には、

うつ病ではなく、うつ病の「イメージ」を売り出したのです。


彼らが作り出すことに成功したイメージは以下のようなもの。



*うつ病は心の風邪と言われるように、

 誰もがかかる病気だ。

*風邪にかかったら病院にかかるように、

 うつ病も気軽に病院に行って治す病気だ。

*うつ病は風邪と同様に薬を飲んで治す病気だ。

*うつ病は精神の病気ではなく脳の病気だ。

*脳の病気だから薬で治すのは当たり前だ。



この

イメージ戦略は大当たりで大成功でした。


心の問題では薬を飲むことに抵抗があり、

精神科への敷居が高かった日本人が、

すっかりと考えと行動を変えたのです。



うつ病キャンペーンは、

精神科、心療内科のクリニック開業ラッシュの大きな

後押しにもなりました。



この20年以上、

日本では精神科医の権威や製薬会社は、

うつ病を「脳の病気」と言い張ってきました。




脳内の神経伝達物質のバランスが崩れることが原因と

言い張ってきた。

今ですら、

そう主張する精神科医も少なくはない。




しかし、

2022年にその言説の根拠が崩れる衝撃的な研究

ユニバーシティ・カレッジ・ロンドンで発表されました。


うつ病がセロトニンの異常によって引き起こされることを示す有力な証拠は存在しないと結論付けたのです。



いやぁ、

私もまんまと、

精神医療産業の巧妙なイメージ戦略に騙された

愚かな日本国民の1人であります。


国を挙げてのマーケティングって恐ろしいですね。


科学的根拠のない情報が出て科学的と誤信される形で、

国の権威を装って発信される。

そりゃ、

多くの人が騙されるのも当然と言えば当然。



睡眠薬を売り出すためのキャンペーン

「お父さん、眠れてる?」も大成功を納めたキャンペーンでした。


今は、

発達障害バブルです。

発達障害キャンペーン。


こちらは取り入れる患者が幼児や子供。

最高の顧客です。



発達障害ってそもそも、

精神病なんでしょうか??