猿と豚から、

精神医療関連の何かを思い浮かべることができる

貴方は、

精神医療歴史検定1級です😅



19世紀以来、

精神医学が精神病の治療法と称して開発してきたものは、


回転椅子・水責め・去勢から

ロボトミー・各種ショック療法・向精神薬・作業療法・芸術療法まで、

実に数百にのぼるとも言われてます。


今後はおそらくワクチンも登場します。


昔の話でしょ?!

とお気楽にお考えの方もいるかも。

ただ、

現在の治療も50年後100年後には、

信じられないくらい非道な古臭い治療という歴史に

なってる可能性は否定できません



歴史的には、

患者の心身に対するバラエティに富んだ「暴力」が

「治療」と称され、大手をふるってまかりとおってきたのは、

そこが

精神病院という閉ざされた隔離空間だったから。


これ、

19世紀、20世紀の昔の話でしょ?

思いきや、

つい最近似たような悲惨な精神病院の実態が明るみに出て世間を震撼させました。




ちなみに、

猿と豚のいる風景とは精神医療の歴史の風景です。



ロボトミー発明の陰の功労者は猿!!

でした。


ロボトミーの発明者エガスモニスは1949年ノーベル医学賞を受賞してます。

まだ100年も経ってないんです。

(こんな信じられない酷い治療法がノーベル医学賞ですよ!)


最初の人間の被験者は63歳の元売春婦であり

うつ病患者であったと言われます。


ロボトミー手術を施された患者たちは穏やかになる。


そりゃ、

前頭葉をアイスピックでグリグリかき回され

ダメージ与えられるわけですから。

穏やかになる、鎮静する、バカになるわ。



現代の精神医療でも「鎮静」は主な治療方法です。

向精神薬を用いて鎮静させるのです。



ちなみに、

エガスモニスがロボトミー手術の着想を得たのは、

前頭葉を切断された猿が以前よりもおとなしく従順になるのを知ったことから。


お猿さんの功労で、

前頭葉含む脳にダメージを与えておとなしく従順にさせるのが、

精神病者への治療となる布石になったわけです。



暴れるビョーキの患者はおとなしく鎮静せよ!!!

です。




そして、

電気ショック療法発見の哀れな功労者は豚ちゃんです。


ブヒブヒ🐖



精神科医ウーゴ・ツェルレッテイは、

屠殺場で豚が125ボルトの放電で気絶させられたあと、

屠殺されるのを見学。


豚は電流を流されるやいなや、気絶し、硬直し、

数秒後には痙攣発作を起こした。

そしておとなしく抵抗せず屠殺されていく。


ツェルレッテイはこれにヒントを得て、

人間にも実験してみようと決意する。


犯罪を犯し逮捕され病院に送り込まれた男が、

分裂病と診断を下され最初の人体実験者に選ばれた。



脳をメスでえぐられる猿と、

ただ穏やかに屠殺されるためだけに放電される豚。



あまりにも「治療」というイメージからかけ離れた、

猿と豚のいる風景。



うつ病と診断された元売春婦という名の猿。

分裂病と診断された浮浪者犯罪者という名の豚。



猿と豚のいる光景は、

私たちに何を語っているのだろうか?



そして、

ロボトミー手術も電気ショック療法も、

その他過去に存在した「暴力的治療」は目に見えやすい。



しかし、

向精神薬はその暴力性が見えない。



かつては

(まだ、たがだか100年以内)、

人間を物言わぬ従順な猿や豚にすることが(比喩です)

「治療」と呼ばれていた精神医療。


ロボトミーや電気ショックは心身に対する暴力性が比較的あらわに見える。

これに対し、

向精神薬の場合はその暴力性が容易くは可視的にならない。


もちろん、

向精神薬の有効性や重要性もまったくは否定できない。

患者の興奮や動揺を一時的に鎮めたり和らげることがでる。


しかし、

患者の不安や葛藤を決して根本的に解決することはない。

つまり、

実は精神病を治しているわけではない。


今も、

良心的な精神科医はハッキリ言ってくれます。

「お薬が貴方の精神病を治すわけじゃない」と。


薬で急性期を抑え込んだら、

あとは治すのは自分しかないんです。




しかし、

脳を鎮静させる薬を永遠に飲まないといけませんよ、

みたいなことを言われる時代にもなってる。

怖いですね。


つまりは、

根本的に貴方は一生治らないから、

対症療法だけど脳を鎮静させる薬を永遠に飲み続けなさい。

言われてるも同然。


患者側も医師の言うことは正しいと素直に信じて

飲み続ける人も多い。


永遠に

猿と豚のいる風景はなくならない。




ここで一句。


精神病にとって「治る」とはどういうことか??


この根本的なことを、

深くしみじみと考える患者ってどのくらい存在するのでしょう?


そういうことを考える患者しか「治る」という

ステージに辿り着けないのかもしれません。


そもそも、

拡大診療で本来は精神薬など飲んで治療する必要がない人が、

自分はビョーキと思い込まされ治療を延々と受け続ける

時代です。


恐ろしや。


抗精神薬は血の出ないロボトミーと、

よく例えられます。


残念ながら、

私の発想ではございません。



可哀想な

お猿ちゃんと豚ちゃん達。


あ、

いまは猿を実験動物に使うことは禁じられてる。


むしろ、

人間の患者をバンバン実験台同然に使えるしね。