精神疾患をもつ人を、

病院でない所で支援するときにまず読む本


「横綱級」困難ケースにしないための技と型



いやぁ、

こんな本があるとは驚きです。


図書館の新刊コーナーで売れ残ってた本です😅

あまり需要ないってことですね。



筆者は、

中卒でアルバイト生活をしていて遅れて定時制高校に入学。

高校在学中に大阪の精神科病院に就職。

高卒後に准看護師、のちに正看護師資格をとった

小瀬古伸幸という男性です。


プロフィール読んでビックリ!

履歴の中に、

奈良県の信貴山病院ハートランドに勤務してた経歴がありました。


この精神科病院、

私の実家から車で30分くらいの山の中腹にあるんです。


今でこそ、

素敵な病院名になり外観も小綺麗になってますが、

昔は、

いわゆる重症の精神病患者を閉じ込めた鉄柵のある、

おどろおどろしい山奥の精神科病院てやつです。


もう、

あそこに入ったら最後と言われてたような病院。


大人が子供に

「悪いことしたら、あの病院に放り込むよ!」

脅しに使ってたような病院なんです。



時代は変わるものですねぇ。

今は、

子供への脅しにそんなこと言ったら大問題に

なります(笑)。



この本のサブタイトルにある、

「横綱級困難コース」「超ド級」


筆者もこの言葉をタイトルに据えるかどうか悩んだそうです。

当事者の方にしたら、

自分たちをバカにしてると感じるのでは?

悩んだそうで、

前置きに何故、あえてこの言葉を使ったかについて

言及されてます。


まずは、

現場ではよく使われてる言葉だそうです。


「ちょっと、横綱級の方なんですけど、、」

当事者家族でも、

「うちの子は、他の人と違って超ド級なんですけど」


みたいに使われるそうです。


その意味するところは


手を焼かせる

話が通じない

圧迫感を与えてくる

要求が強い

要求がわかりにくい

手に負えない


などなど。


でも、

筆者曰く、


本書を読み終わった後には、

横綱級は横綱級でなくなります。


支援者として日々楽しく仕事ができる助けになります!


という本です。


基本的には、

精神疾患の人を支援する仕事をしてる人に向けての

本だと思います。




パラパラと読んでみたのですが、

なかには


「洒落にならんわ!!」というケースもありました。


特に解離性障害とかで別人格が出てきて、

子供を虐待するケースの事例。


母親は

「薬の影響で人格が変わってしまう、薬を減らしたい」と主張。

(原因わかってるじゃんね。

しかし、その薬がベゲタミンA

20錠ほど一気に飲んでまうとか書かれてる!😱


今時、

ベゲタミンAの処方に問題あると言及しない精神科病院の正看護師てどうよ!!

精神科医に訴えろよ!

ベゲタミンを今時処方するなんて 

あなたヤブ医者ですよ!って。

あ、

ついお下品に興奮してしまいました😅)



幼い子供と入浴中に子どもの顔を浴槽に沈め、

父親が警察に通報。

子供は児童相談所に一時保護された。


その後、

子供と2人きりにならないことを条件に子供は家庭復帰


気分の波が大きくリストカットしたり虐待行動リスクが高く、

訪問看護の人達が通ってる。




いやいや、

子供、家庭復帰ありえないでしょ。

児童相談所で保護すべきでしょ。

思ってしまいました。




触法精神患者を入院させてる国立の精神科病院。

子供を殺しちゃった母親って意外と多いんですよ。



横綱級困難ケースと呑気に取り上げてる場合なのかしら?



この本に他にも紹介されてる横綱級困難ケース。


どれも訪問看護ケースなんですが、

ある意味、怖すぎる。




子供を殺す可能性の高い母親、、、、


呑気に「難しい人」ではなくなるのです!


って。

すごい世界ですね。




双極性障害1型の事例も数例紹介されてましたが、

地域で双極性障害者をケアするのって、

難しいんですね。


家や近所で大暴れしちゃったりすることもあるので。



昔でいうとこの「躁うつ病」

現代では「双極性1型」の躁状態って、

生半可なものじゃないらしいですね。


買い物だって何百万円とかレベル。

サラ金に借金したり。

性的逸脱も激しい。


実際に入院したり何かしらで双極性1型患者の

激しい躁状態を見たことがある人何人かが同様に言ってました。


「あれはすごい!どんな人が見てもビックリするレベル

」だと。


しかし、

今はちょっとしたことでも「躁状態」だと言う人も多い。

そもそも、

日本人なんて感情をあまり出さない国民。


かつて、

こんなこと言ってる人もいました。


「いま、躁状態みたいなんです。

 コンビニで3千円も買い物しちゃって、

 浪費がやばいんです」


って。


あいた口が塞がらない、

とはこういうことを指して言うんだな、

妙に感心したものです。