前回、紹介した記事

“5 Ways You Know It’s True Love (Love vs Infatuation”
 

の中で、

 人が好ましい対象を目にした時に、

 自動的、反射的に、

 その人の脳の中で化学物質が放出される。

 そして、それが繰り返されると、

 その効果は一定期間、体の中で持続される

 

と説明されています。

その脳内化学物質には、二つあって、

・神経伝達物質
 ドーパミン、ノルアドレナリン
 効果:→ 陶酔感、高揚感、強い快感、喜びを人にもたらす

・ホルモン
 オキシトシン
 効果→ 上記の化学物質の効果を増幅させる

これらの化学物質の効果の持続期間は、
動物は、数分〜数週間
人間は、12〜18ヶ月

とあります。

人が、特定の人と出会い、好ましく感じ、

ドキドキ、ワクワク感を持ち、

これらの高揚感、陶酔感を経験すると、

その感覚を忘れられなくなり、

それを渇望するようになります。

徐々に理性や意志で自分をコントロールできなくなります。

行動や思考を止めようと思っても止められません。


中毒、依存状態

 

なのです。

これらの感覚、快感は、人に普段経験しない、

 

高揚感、陶酔感

 

を与えるので、

 

一見プラスの感情

 

に思われます。

Infatuation がもたらす陶酔感は、
人を不健康な、時には不倫のような

 

危険な関係

 

に導きます。

 

自己防衛本能をオーバーライドして、危険を無視するようになります。

 

自然の中では、動物を、安全な日常生活を離れて、

繁殖行動に狩りたてる必要があるからです。


正体の見えない相手との戦いは、

どうしてもこちらが受け身になって、

相手のやりたい放題、独壇場になります。

でもいったん相手の正体が

脳内化学物質

であることが分かれば、

その対処の仕方も分かり、

戦いようがあります。

 

それは、自分の

主体性

が持てるようになるからです。

 

Infatuation の中では、

人は、他の人の言うこと、することに、ただ受け身になって

 

振り回されるだけ

 

です。

 

つらくて、苦しい状態です。

でも、このことを知ってほしいのです。


あなたをつらく苦しい状態にしている原因は、

 

脳内で噴出している化学物質
 

なのですから、

あなたの

人間性



道徳性

に問題があるのでは

ない

ということです。


どんな聖人でも人格者でも


好ましいものを見れば好ましいと思います。


そうでなければ、冷たい機械です。


私たちは血の通った人間です。


機械になりたいとは思いませんね。


ですから、

あなたは、悪くありません

大切なのは、化学物質が「シュッ」と出た後です。


人間ですから、誰でも失敗することはあります。


人の真価が問われるのは、


問題が起きた時、


失敗した後の対処の仕方です。


「それに対してどうするのか」



あなたの責任


になります。


「自分は、とらわれる選択をしない」と決めることです。



竈門炭治郎のように、

 「ドーパミンやノルアドレナリン、オキシトシンを相手に俺はよくやった!

  がんばってるな、俺!
  よくやったな、俺!

  もう、お前らなんかに負けないぞ!!」


と、

矜持を持って戦う勇気

を持てます。


外見的、身体的な魅力に目と心を奪われそうになった時は、

 

 あ、今脳の中で化学物質が「シュッ」と出たな!

 

と思って下さい。

 

それは運命的な愛でも何でもないのですよ。

 

化学物質に、脳と体が生物的に反射行動をしているだけです。

 

真の愛は、意志を持って育てるもの

 

です。

 

主体性を持って生きると、

人は運命に翻弄されるのではなく、

本当に生きたい自分

本当になりたい自分


になろうという勇気と未来志向の姿勢が与えられます。
 


あなたは今、
infatuation のただ中にあって、
人や自分の感情に翻弄されているかもしれません。

あなたの人間としての価値を否定しようとするのは誰ですか?
 

「ほ〜ら、お前は何をやってもダメだ」
「お前はもともとダメな人間だ」


と、あなたをがっかりさせて、

元気を無くさせようとする声に、耳を貸してはいけません。

あなたをがっかりさせて元気を無くすのは誰ですか?

身近な人ですか?

メディアで訳の分からない無責任なことを言う人ですか?

人を目に見えない縄で縛る文化ですか?

それとも、あなた自身ですか?

そんな声に耳を貸してはいけません。

 

「ノー!!」

とハッキリ言って、

あなたの理性と良心が、

これが正しい

自分はこうありたい


と言っている方向を目指して、

歩き始める勇気を持って下さい。

 

 

あなたは、不完全で弱さや欠けがあるかも知れません。

でも、そういうあなたを

「かけがえのない大切な人だ」

と言ってくれる人が、

この世界中にたった一人でもいれば、

あなたはかけがえのない大切な人です。

どうぞ、あなたも、

「あなたはかけがえのない大切な人です。」

と、誰かのために言ってあげる人になって下さい。