今公開中の映画『Queen』の紹介文で、
就任間もなかったブレア首相は、ダイアナ元妃の死に対する英王室の対応について、英国国民が徐々に違和感を持ち始めていることを敏感に察知し、女王に異例の奏上をした
とありました。
ブレア首相はあの頃首相に就任したんだなぁ・・・、と思い起こしましたが、就任から10年。サッチャー女史に次ぐ在任の長い首相となりました。保守党支持の私としては、ブレア首相の辞任に感慨はありませんが、時の流れを感じます。
そのブレア首相は、アメリカからエリザベス女王が帰国するのを待って面会し、与党・労働党党首を辞任、首相の座を降りる意向を伝える意向のようです。
6月に開催される党大会で、ブレア首相は公認党首に、ブラウン現財務相を推薦する意向で、7月には新政権発足の見通しです。6月のドイツサミットが、ブレア首相の最後の政治舞台となります。
ブレア氏は1994年、労働党党首に就任。
1997年の総選挙で労働党を18年ぶりの勝利に導き、43歳で20世紀最年少のイギリス首相となり、首相就任後夫人が出産し、ブレア首相も産休を取ったことが大変話題となりました。夫人はファーストレディとなった後も職業を持ち続けたことも、話題となりました。
ブレア首相は労働党史上初の連続3期の政権維持を果たしましたが、ブッシュ米政権が主導した2003年のイラク戦争開戦を支持したため、政権批判を招き、2005年総選挙で労働党が大幅に議席を減らしたことが、今回辞任の最大の要因となりました。
