日本で先頃統一地方選挙で政界が選挙色一色だった頃、フランスでは更に大きく、大統領選挙で盛り上がっていました。




今回のフランス大統領選では、セゴレーヌ・ロワイヤル女史が女性初の大統領誕生かと、世界的に話題を集めていました。


社会党のロワイヤル女史は、正式な結婚をしないまま子供を4人設けている現代フランス事情の象徴のような女性で、その美しさからも人気を集めていました。『ヨーロッパ的福祉国家』が持論で、14年続いたシラク政権に真っ向から対立する主張を展開し、殊に、高校生の妊娠、中絶率の上昇が社会的問題になったとき、女性の権利擁護から、一般薬局で容易に避妊薬を購入できるように整備したり、学生の初期雇用契約制定の際には、学生のデモに対して強硬発言を続けたサルコジ氏に対して、真っ向から廃止を訴えたのがロワイヤル女史でした。


つまり今回の大統領選は、今後7年間のフランス大統領を決めるだけでなく、幾つもの社会問題に対して正反対の持論を持つ候補者のどちらを支持するかを決する、つまりこの数年間の審判とも言うべき選挙でした。


サルコジ氏の父はハンガリーの下級貴族の出身で、母はユダヤ系ギリシア人という、移民2世という出自なので、庶民派をアピールし、平易な言葉で民衆の心を掴みました。

サルコジ氏はシラク政権下で内相を務めたものの、シラク大統領が後継に指名したのは、サルコジ氏ではなかった。

現在冷え切っている米仏関係の改善や、自立したフランス国家の形成を目指しているが、、あまり親日派ではない。

『賃金が低ければもっと働け。働けるだけ働いて生活をよくしよう。』というのがサルコジ氏の主張で、国家からの保護を唱えるロワイヤル氏とは真っ向から異なる主張を展開していますが、今回サルコジ氏が勝利したことには大変意味があり、フランスが今後侮れない国家へと再形成されていくことを、予感します。


私個人としては、女性が活躍できることは嬉しいことですが、ロワイヤル女史は支持できなかったので、この結果には満足しています。

最終投票を前にしたTV討論の際、ロワイヤル女史は感情的になり、支持率を下げたと言われています。これは女性が「まだまだだ」と言われる最大の理由で、女性としての品格を下げちゃいましたね。

残念です。