明日、長い間音信の途絶えていた友人と再会を予定しています。


彼女Mちゃんは、20年近く前、自分の夢をかなえる為に外国に旅立って以来、最初の1~2年は手紙のやり取りもあったのですが、やがて音信が途絶え、ご家族さえ居場所がわからなくなっていました。初めのうちは寂しさもありましたが、自分の選んだ道を進んだのだからと、理解したような考えで納得して過ぎていました。

Mちゃんに会うことは、もう諦めていたのです。


ところが今年に入り、いともスルリとMちゃんの消息を知ることとなりました。

Mちゃんが家に不在の20年近く、Mちゃんがいないとわかっていながら欠かさず年賀状を送り続けていた仲間が2人あり、久々に実家に戻ったMちゃんは、自分の不在の間送り続けられていた年賀状を手にして、その友人に連絡を取る気持ちになってくれたのでした。

私はその話を聞いて絶句しました。

その友人Sちゃんより、私の方がMちゃんとの親交は深かったのです。でも私はMちゃんの不在中、何度Mちゃんに年賀状やX'mas Cardを送ったでしょう。

一度も送っていません。

Mちゃんが日本に戻ってこないことも、さも理解したように振る舞い、Mちゃんと会えないこと、消息がわからないことを寂しく思いながらも、一度も探そうともしていませんでした。

Mちゃんがいつ読むともわからない年賀状を20年近く送り続けたSちゃんの凄さに、頭が下がりました。

自分の部屋に置かれたその一枚一枚の年賀状を、Mちゃんはどのような思いで目を通したことでしょう。


 ずっと年賀状を送り続けてくれたSちゃんに、

       心からの「ありがとう」を伝えたい・・・


人の心を動かすって、小さなことの積み重ねだと思うし、その真心が、人の心に届くのですね。「あぁしよう」、「こうしよう」と思ってすることは作為的で、上手くいくこともあるけれど、それで人の心は動かない。Sちゃんは見返りではなく、Mちゃんへの気持ちで年賀状を送り続けたのでしょう。そうでなければ、不在の人に20年近くも年賀状を書き続けられるものではありません。


明日、Mちゃんに会います。

再開できることを、Sちゃんに感謝したい。