1981年7月29日、ロンドンセント・ポール寺院で行われたチャールズ皇太子とレディ・ダイアナの華燭の典は世界中に中継され、
私も「世紀のロイヤルウェディング」と謳われたその結婚式に釘付けとなった一人でした。
翌年、ハネムーン・ベイビーと言われたウィリアム王子が誕生し、誰もが幸せな夫妻と思っていたわけですが・・・
あれから26年。
ダイアナさんの面影を残し、英国国民に父より愛されているウィリアム王子が、婚約を間近にしているのではないかと、イギリスのタブロイド誌も活動を活発化させ、日本のマスコミでも話題となっています。
お相手は、セント・アンドリュース大学で同級生だった、ケイト・ミドルトン(Kate Middleton)さん。彼女の情報はまだ少なく、通販系玩具メーカーを経営する裕福な家庭の娘とか。
4年前からケイトさんの存在は報じられていましたが、かつてチャールズ皇太子や叔父・アンドリュー王子がそうであったように、人生の中で数現れるであろうガールフレンドの一人と最初は見なされていました。
ですが昨年12月15日にはウィリアム王子の王立サンドハースト陸軍士官学校の卒業式にケイトさんが出席。
士官学校の卒業式に家族同様ガールフレンドが出席するケースはありますが、これは真剣なお付き合いをしている証です。ウィリアム王子にとってケイトさんが大切な存在であることを窺えます。その上これはエリザベス女王が閲兵式を行う公式行事でもありました。そこに出席したことはかなり注目を集めました。
そして昨年クリスマスの、ウィンザー城でのエリザベス女王主催のクリスマス・ディナーの招待客リストの中に、ケイトさんの名前がありました。
このウィンザー城のクリスマス・ディナーは国の公式行事ではなく、王室の私的行事として行われているので、ここに招待されるのは、エリザベス女王に認められた親しい特別な人であることを意味します。
マスコミは俄然関心を寄せたのです。
昨年から、王室への適正があるか、ケイトさんの公式行事への参列をエリザベス女王が認めていましたが、これからのウィリアム王子の軍人生活を考え、春にも婚約ではないかと憶測し、有名なタブロイド誌「ザ・サン」は報道活動開始の宣言。パパラッチも活動を始めたことで、日本でも報道されました。
ケイトさんは現在、ロンドンにある有名なアパレルショップでバイヤーを務めているとか。
通勤の様子も放映されましたが、この映像に彷彿とする記憶がありました。
1980年暮れ、ロンドンのイングランド幼稚園に勤務する一人の貴族令嬢が、複数のカメラマンに囲まれながら颯爽と歩き、車に乗り込む映像でした。
彼女は交際していた恋人が仕事やプライベートな旅行で国を不在にし、今のように携帯電話もない時代ですから連絡が取れず、困惑しながらも、姉の失敗から、人見知りな性格で精一杯頑張り、マスコミを無視するでもなく、過剰に応じもしないで、上手に対応していました。
それは英王室から課せられた最後の試験で、彼女は上手にマスコミ対応し、翌年2月25日、チャールズ皇太子との婚約を発表し、その女性はレディ・ダイアナ・スペンサーという19歳の女性であることを知ります。
不思議に思いませんか?
ダイアナ元妃は婚約中「レディ・ダイアナ」と呼ばれましたが、ケイトさんは現在、「ケイト‘さん’」です。婚約しても「ケイトさん」であって、「レディ・ケイト」とは呼ばれません。「Miss Kate」です。
この違いは???
ダイアナさんはスペンサー伯爵令嬢で、貴族の娘なので、『レディ』の称号が与えられます。ケイトさんも、チャールズ皇太子の弟アンドリュー王子のお妃だったセーラさんも、同じく弟エドワード王子のお妃ソフィー妃も、一般国民の出身なので、共に「Miss」の称号で呼ばれます。
私には懐かしい、英王室の話題でした。





