明日、防衛庁が防衛省になります。


まだ10代の頃、道を聞かれた外国人と同じ方向だったので暫し共に歩みを進めているとき、彼がアメリカ海軍の軍人と知り、友人が自分の父親は自衛隊所属だと言ったのですが、「あぁ、そう」という、素っ気無い反応に、友人が落胆していたのを記憶しています。



「防衛庁」から『防衛省』への格上げは、いともスルリと法案通過し、明日、いいよ防衛省が発足することの意味を今感じている人は少ないように感じます。周りでそれを騒いでいる人が少なさ過ぎる。

賛否両論あって結構です。しかし、反対意見もさほどには聞こえてこない。

世の中が無関心すぎる気がする~(☆。☆)゛



日本は戦後61年間、一度も戦闘に巻き込まれることなく、過ごしてきました。

もし、日本がずっとアメリカの属国状態だったなら、警察の延長戦上のような自衛組織だけで済んだでしょう。しかし、90年代の湾岸戦争に端を発し、日本も世界から軍隊の拠出を求められてきました。

日本がずっと弱小の小国で、地球上での存在を示すことがなければ、何も求められはしなかったでしょう。

東西の冷戦の間、地理的に砦の一翼を担う日本の重要性から、アメリカは全面的に擁護してくれました。

しかし、日本が経済的に発展を遂げ、国際的地位を向上させ、徐々にアメリカの庇護の下から脱していくなら、自国を自分たちの力で守る意識は不可欠でしょう。

いつか日本が軍隊を持つことは必須なのだと思います。それは即ち日本が軍国化の道に進んでいくことでも、日本が他国を侵略することでもなく、自分の家を泥棒から守るように、自分の国を自分たちで守る力を備えるだけです。その為に血が流れることも、命を落とすこともあるかもしれず、それには心が痛みますが、治水・治山・教育・防衛こそが国家の基盤である以上、防衛力を真に持つことは、戦後六十余年を過ぎた今日、不可欠なことと思い、その道程として、防衛庁の防衛省昇格は大きな意味を持つことと、感慨を以って明日を迎えることでしょう。