X'mas ⑩ Do They Know It's Christmas!

  ~クリスマスを楽しめることに感謝を~






1984年、イギリスの歌手ボブ・ゲルドフの呼掛けで、エチオピア飢餓救済のチャリティーのために結成されたバンド、Band Aidの曲が、「Do They Know It's Christmas?」でした。
今でもこのシーズンには街角でメロディが流れます。

Band Aid は怪我をした時に貼るあのバンドエードではなく、「Bandで救う」の意味がこめられています。


このプロジェクトに参加したアーティストは、ポール・ヤング、ボーイ・ジョージ(カルチャー・クラブ)、ジョージ・マイケル(ワム)、スティング、ボーノ(U2)、フィル・コリンズ、デュラン・デュランなどの、イギリスのトップスター達が結集。


Band Aid は結果的に500万ドルの義援金を集めることに成功したばかりでなく、エチオピアの独裁政権に対して静観していた西側諸国を積極的に救済する方向に転換させるきっかけとなった。それにより、被害者は100万人でストップした。100万人という数字自体も信じがたい数字ですが、歴史的にみれば100万人以上の死者がでた飢饉はこれだけではないのだ。ボブ・ゲルドフは活動が認められノーベル平和賞の候補にもなった。エチオピアの当時の独裁政権を強めることになってしまったという側面もあると非難されたこともあるようだが、トップアーティストが一同に損得抜きで集まり世界を動かした功績は大きい。

これ以降チャリティー活動が盛んになりましたが、これがその最初の活動だったのです。




It's Christmastime; there's no need to be afraid
At Christmastime, we let in light and we banish shade
And in our world of plenty we can spread a smile of joy
Throw your arms around the world at Christmastime
But say a prayer to pray for the other ones
At Christmastime

It's hard, but when you're having fun
There's a world outside your window
And it's a world of dread and fear
Where the only water flowing is the bitter sting of tears

And the Christmas bells that ring there
Are the clanging chimes of doom
Well tonight thank God it's them instead of you
And there won't be snow in Africa this Christmastime

The greatest gift they'll get this year is life
Oh, where nothing ever grows, no rain or rivers flow
Do they know it's Christmastime at all?

Here's to you, raise a glass for everyone
Here's to them, underneath that burning sun
Do they know it's Christmastime at all?

Feed the world
Feed the world

Feed the world
Let them know it's Christmastime again
Feed the world
Let them know it's Christmastime again


クリスマスだ。恐れることは何もない。
光を受け入れ闇を消し去るのだ。
満ち足りた世界に喜びの笑顔を届けるのだ。
さあ、クリスマスの時、世界に手を差し伸べよう。
隣人の為に祈ろう。クリスマスなのだから。


幸せな人には難しいかもしれない。
でも、窓の外にも世界があるんだ。
不安と恐れがあり、流れている水は身をきるような涙の水だけの世界。

そこで鳴るクリスマスのベルは世の終わりを告げる。
今夜は神に感謝しよう。自分がそこにいないことを。アフリカでは今度のクリスマスにも雪は降らない。
今年彼らが受け取る最高の贈り物は命。
ああ、何も育たない、雨も降らない。
こんな地で彼らはクリスマスの時だという事を知っているのだろうか。

さあ、みんなの為に乾杯しよう。
太陽の下にいる彼らの為にも乾杯
彼らはクリスマスの時を知っているのだろうか。

食糧を世界に。
食糧を世界に届けよう。


食糧を世界に。
彼らにクリスマスを知らせよう。
食糧を世界に。
またクリスマスが来る事を知らせよう。



UKポップスが好きだった私は、学校の休み時間にお友達と分担して必死にこの歌詞を和訳しました。

そして絶句・・・


Are the clanging chimes of doom
Well tonight thank God it's them instead of you
And there won't be snow in Africa this Christmastime

今夜は神に感謝しよう。自分がそこにいないことを。アフリカでは今度のクリスマスにも雪は降らない。)

アフリカで起こっている出来事が自分たちのことでなかったことに感謝しよう。

確かにそう言っています。

誰だって、アフリカの飢餓に苦しむ人の姿を映像で見て、同情し心を痛めても、誰もその人に代わって自分がその境遇を受け入れようとか、自分もそこに行って同じ環境に身を置こうなんて思えませんから、非常に正直だけれど、それをズバリ言っていることに、非常な衝撃を受けたのです。


ですがやはり、私たちはこうして暖かく暖めた部屋で、美味しい食事を頂き、親しい人たちと笑い合うことができるのですから、それを感謝しなければならないでしょう。


クリスマスを迎えるとき、その一番の心は「感謝」と、キリスト教では教えています。

どうぞご家族と、恋人とテーブルを囲んだとき、感謝の心を持てるといいですね。

いよいよクリスマス・イブを明日に迎え、今日クリスマス・タイムを過ごしている方も多くいらっしゃるでしょう。

皆様の上にクリスマスのJoyがたくさんありますように