昨日夕方のことです。

山手線での移動中、渋谷で私の隣の席が空き、

乗車してきた60~70歳代の男性が座ろうとして、

前に立ってゴソゴソしていました。


それに気付かず高校生の制服姿の若者が、

空いた席に座ろうとして、

男性に気付いてお詫びし、席を譲っていました。


お互いに席を譲り合い、


男性 「いいから座りなさい

    私はすぐに降りるから」

少年 「いえ、どうぞ座って下さい」

男性 「いいから座りなさい

     座って勉強しなさい」


と声を掛け合っていました。


なんか微笑ましかったんですね音譜


少年は男性にどこまで行くのかを尋ね、

二人は共に新宿下車で、

行き先が同じであることを確認していました。


そうこうしている内に後ろから乗車してきた方が

私の隣に座ってしまったのですが、

少年と男性の会話は続いています。


私はお仕事で入ってきた携帯のメールを

シコシコ打ちながら、

でも耳は二人の会話に向いていました。


男性は少年に、何年生か聞いています。

少年は高2で、

男性に希望進路を聞かれて、

「専門学校」と答えていました。


細かい進路に関する希望の部分は聞いていなかったのですが、

電気の方に進みたいと言っていたように思います。


すると男性が、とても力の入った様子で

少年にこう話していました。


ぶれるんじゃないよ!

人生「こう!」って決めたら、

とにかく前に進んで、突き進んでくんだよ!

必ず迷うときがあるし、

3年くらいすると後悔も生まれてくるんだ。

どんな道に進んでもそればあるから、

「こう!」って決めたことを迷っちゃ駄目だよ。

そうやって頑張ってればね、必ず越えて、

自分なりの答えが見付かるんだよ。

だけど迷って他の道に進もうとすると、

それもまたうまくいかなくなるんだな・・・


と、少年の肩に手を置いて話していました。


少年は、割と淡々と聞いていたように見えますが、

とてもいいお話をして頂いていました。


電車の中で出会った見ず知らずの男性の一言ですが、

少年にとってとても価値のあるお話だったと思うし、

そういうお話をして下さった男性も大変素晴らしく、

こういうシーンがもっと増えたなら・・・ と思いました。