iPodに入れて持ち出すために以前からiTunesに取り込んでいたのだが、それは持ち出し用と割り切って高圧縮のAACファイルにしていた(要は音質が落ちるということだ)。
だが昨年突然思い立ち、今回はロスレスで、可能な限り手持ちのCDは全てiTunesに入れていっている。
なので、以前取り込んだCDも取り込み直している。
iPodには圧縮してインポートする機能があるので問題はない。
Wavファイルだと曲のデータやアルバム画像が付加できないのでロスレスを選んでいる。
おかげで今回iTunesに取り込んでみて、あまり聴かなかった曲たちに再会する機会が増えた。
聴き直してみると入手した当時とはまた違った印象だったり、新しい発見もあったりしてとても楽しい。
と前置きが長くなったが、こんな理由でジョン・レノンのGrow Old With Me という曲を聴いていて、ふと疑問が湧いてきた。
ジョンの生前最後に発表されたアルバムDouble Fantasy に収録する予定だったが完成には至らず、発表されたのはリズムマシンをバックにジョンがピアノで弾き語るデモテープだった。
個人的な感想だが、もしこの曲が完成していたらImagine やHappy Xmasと並ぶような曲になったと思う。
それはさて置き、この曲は興味深い経過をたどる。
1998年にアンソロジーというジョンの未発表テイクや曲を集めたボックスセットが発表されるのだが(ビートルズのアンソロジーを追いかけたような企画だ)、ここでこの曲はオーケストラバックが追加されて再発表される。
これはビートルズのプロデューサーだったジョージ・マーティンがアレンジして追加録音したとのことだ。
で、ここからが本題で、このバージョンを聴くと元になったデモの演奏とオーケストラ、そしてベースが入っている。
私の疑問とはこのベースだ。私なりの結論を先に書くとこのベースはポールなのではないかと推測する。
このバージョンが発表される前、ビートルズアンソロジーの企画でFree As A Bird とReal Love というジョンの未発表デモにビートルズの3人が追加録音しビートルズの新曲として発表された。
後でビートルズのメンバーを含めた関係者のインタビューで、実はビートルズが発表しようとした曲は3曲あり、残る曲はこのGrow Old With Me で様々な理由で完成に至らなかったということがわかっている。
で、このベースなのだが、ジョージ・マーティンがアレンジしたオケとは別に録っていると思われ、しかもエレキベースだ。
オケのアレンジをするならコントラバスを使うはずで、そもそもこのアレンジにエレキベースは必要ない。なのでこのバージョンでは少々浮いて聴こえる。
そしてこのベース、プレイスタイルがポールのものによく似ていると思うのだ。
音色も'90年代のポールのと似ている(ベースの音色は判別が難しいが)と思う。
話が前後するが、ビートルズがこの曲をレコーディングしようとしたが完成しなかった一番の理由はアレンジ面で行き詰まったのではないかと思う。
デモテープにはかなり大きな音量でリズムマシンが入っていて、リンゴがドラムを追加し辛かったこと、曲そのものがギターを追加するようなものではなくジョージや新曲のプロデューサーのジェフ・リンもビートルズの新曲としてアレンジできなかったのはと想像できる。
ちょうどホワイトアルバムのGoodnight を想定してみるといいかもしれない。
ビートルズのメンバーは試行錯誤した結果この曲を諦めたのだろう。
そしてポールのベースだけが残り、ジョージ・マーティンの手に渡ったのではないだろうか?
もしかするとジョージ・マーティンもビートルズの新曲としてアレンジを考えたのかもしれない。
しかしオケを入れてみたものの、リンゴのドラムやジョージのギターがない曲をビートルズの新曲として発表するのはやはりおかしいとなり、再び御蔵入りし、ジョンのアルバムに戻されたのかもしれない。
というのが私なりの推論だ。
反対意見もたくさんあるとは思うのだが、素人の想像なので笑って読み飛ばしてもらえるとありがたい。
とはいえ関係者がこの辺のことを明かしてくれたらなぁと思う(笑。







