(「僕のトイレのおしっこシートにも油断するとコバエがきてしまいます」とビーグル犬まろさん当時9歳、現在10歳)

 

 夏になると、というかもう夏になる前から、コバエの動きが活発化します。いったい今までどこに潜んでいたのかといぶかるくらいにコバエがでてきてしまいます。

 コバエたちが特に好きなのは、パイナップルとかバナナとかの熱帯性の果物の皮のようで、そういうものを三角コーナーに置いておくと気が付いた時には結構発生したりしています。家の中にもともとコバエがいたわけではなくて、もちろん果物を買ってきたときにも果物についていたわけでもないので、どこから来たんだろう、外からに決まっているんだけど、なかなかに鼻が利く奴らです。

 そこでコバエの季節になると我が家ではアース製薬の「コバエホイホイ」という製品でコバエたちを捕獲・絶滅させようと試みます*。でも、先ほど述べたような生ごみがあると、「コバエがホイホイ」にはなかなか入っていかないのです。当たり前か。美味しそうなものが他にあるのにわざわざそっちに惹かれるものでもないらしいのです。

 

*余談ですが、私も妻もずっとこの製品を「コバエホイホイ」という名称だと思っていました。念のために調べたら「コバエがホイホイ」という名前だったのでびっくり。

 

 それで、生ごみの方には同じくアース製薬の「ナチュラス アース天然由来成分のコバエよけ キッチン用」というのを念入りに降りかけるのですが、これもなかなか効かないようです。コバエたちが、薬品がかかっていないところを見つけてたかるだけになるだけのようなので。それなら、と、生ごみ用の蓋の閉まるバケツに「燃えるゴミ」の有料袋を入れてそこに生ごみを入れたらどうかと妻に提案したのだけれど、「どうせコバエがわくから」ということで却下。袋の口を縛って外に出していてもわずかな隙間からコバエが入り込んで大発生してしまいます。新たな生ごみをそこに入れるときがまた大変で。確実なのはコバエが発生しないうちに生ごみを庭の土に埋めてしまうことですが生ごみが出るたびに埋めるのも面倒です。

 

 仕方ないので、せっかく「コバエがホイホイ」を置いたのだからコバエたちに「コバエがホイホイ」に入ってもらうように、1976年のイーグルスの大ヒット曲「ホテル・カリフォルニア」を「ホテル・ハエフォルニア」と見立てて、サビの部分

"Welcome to the Hotel California"を"Welcome to the ホテルハエフォルニア"

と替えて歌ってみるのですが、勿論、全く効果がありません。当たり前だけど。思えば「ホテル・カリフォルニア」も半世紀近く48年も昔の大ヒット曲となってしまいました。でもこの曲って、それ以降も色々なテレビの番組で使われたことがあるから、若い人でも知っている人が結構いるかもしれません。

 

 ところでこの「ホテル・カリフォルニア」の歌詞って本当に「コバエがホイホイ」を「ホテル・ハエフォルニア」と見立てると結構あってるんです。和訳を記したサイトもあるので全体はそっちを見ていただくとして、歌詞の中にある、

 

”ホテル・カリフォルニアへようこそ”

”素敵な場所です”

”沢山部屋があっていつでもご利用可能です”

”私たちはここではみんな囚人”

”好きな時にチェックアウトできますがホテルから出られませんよ"

 

 なんて意味のフレーズがまさにコバエたちをその中に引き寄せたい心情にぴったりなのです。コバエがこの歌を理解して、というより匂いに惹かれて「ホテル・ハエフォルニアは素敵なところ、入ってみたい」って思ってくれないかなあと祈りますがなかなか入りませんね。容器のふち、内と外の境にとまっているのを驚かさないようにじっと見ていますが、なかなか内側にいってくれないことの方が多い。そのうち飛んで行ってしまう。もどかしい。