(「僕の心はいつも晴れ晴れ、特に旅行先ではね」と旅行好きなビーグル犬まろさんオス9歳)

 

 早稲田大学の創造理工学部の入学試験で情報通信端末「スマートグラス」で化学等の問題を撮影しSNSを通じて外部に通信して流出させた受験生(18)がいたそうです。試験問題を流出させて外部の他の人たちに解いてもらってその結果をもとに回答する、と。この受験生は当時、東京都内の私立高校の3年生でした。外部の人たちは不正に関わった認識がなかったそうです、なんか不思議な気がしますが。不正のために普通の眼鏡そっくりなスマートグラスを使うなんてのは、スパイ映画みたいです。

 

 さて、その結果、受験生は偽計業務妨害容疑で書類送検された、とのことです。

 試験は2月16日、動機は「共通テストの結果が悪くて国立大学にも落ちて他の大学も落ちるのではないかと不安だった」とのことです。2月16日の入試の前に国立大学の合否が分かって落ちていたということなので、一般入試ではなく共通テストの点数も使われる推薦入試か何かだったのでしょう。

 16日の入試はこの人の不正に気が付いた人から大学に通報され、後で画像解析の末に特定され、21日の別学部での受験に来たのをスマートグラスのカメラを確認され今度は警察に通報され御用、当然、入試は不合格。「画像解析の末に特定」ってのが、今風で、良いですね。というか今は受験の監視にそんな技術も使われているとは驚きです。

 

 この受験生、国立大学も一般入試ではない方法を選んだりしてさらに今回みたいに「落ちそうだから不正する」みたいな考えに短絡的に行くあたり、メンタルが弱いのだろうなと想像します。

 

 この人って、「試験に落ちたくない」って気持ちで、不正をしてその結果合格したとして、一生、そのことを背負う、心の中で秘密にするような覚悟があったのでしょうかね。受験で落ちて1年浪人するよりは、よっぽど重い十字架を心に背負うようなことになるのではないでしょうかと思うのです。下手すると、その不正をネタに一生ゆすられ続ける、なんてことにもなりかねないのに。小説だと、ゆすられ続けた人が思い余ってゆすっている人を殺す事件に...なんて展開になりますね。でもそれくらい危ない...というか危ないことに発展するような芽をはらんでいる。それを考えれば、この人、罪として今後どうなるのか知りませんが、起訴されて刑が言い渡されれば前科一般になるかもしれないけれど、大学受験の再チャレンジを今後できないなんてこともないだろうから、むしろ不正が早期に見つかって良かったのではないかとさえ思えるのです。実力をしっかりつけて再チャレンジして、堂々と合格して、今後の人生、堂々と生きてくださいと思います。

 

 この人の実力、早大を受験しようとするくらいだから、もしかしたら今回ダメでも浪人したら受からないこともないくらいには思えるものだったのではないでしょうかね。逆に、そんな受からないような実力で不正で合格したとして、大学の授業についていけないということは考えないのだろうか、そこも不思議なところです。早稲田は小保方さんの頃は「学内はコピペ文化」みたいに散々に揶揄されて、「勉強できなくても何とかなる」なんて言われたけれど、まあそんなのはさすがに今は通用しないでしょうし、そもそもが話半分とかそんなレベルでしょう。「日本の大学は入ればみんながちゃんと出られる」なんて話を信じすぎてはダメです。

 

 最後に、このスマートグラスってこんなに一見して分からないようなものなら、たとえば盗撮に悪用されるのではないかなと心配になってしまいました。この頃は自分の子供の運動会とか保育園・幼稚園から高校まで、「撮影するな。する奴は盗撮」みたいに言われることも結構あるし、夏のプールなんかでも自分の子供を撮るのもダメですなんてくらいなのに、こんな製品が出回っているのなら、撮られている方が分からないで撮影されていることもありそうな気がします。そのうち、「電子機器監視装置」とか色々な施設の入場口に置かれて規制される世の中になったりして...