(「ご主人様たちは僕のこの左右対称のお洒落な色合いと模様が好きだと言ってくれます」とビーグル犬まろさんオス9歳)

 

 長女の成人式は来年の1月ですが、写真だけは前撮りしておこうということで予約していた日がついに来たので、フォトスタジオに行ってきました。このフォトスタジオはかつて外国人が居住していた建物を利用しているそうです。

 私の成人式は特に着るものを用意することなく、住民票を京都に移していなかったので故郷の神奈川県の成人式に出たのですが、日頃に下宿と大学の間に自転車を使っていたので気が付くとズボンのお尻の部分が薄くなって破れていたのに、成人式に出たときに気が付くという少しほろ苦い思い出があります。当然、写真もありません。

 妻の成人式は、妻が3月の早生まれのために親子ともども成人式は次の年だろうと誤解していたので結局は「成人式の着物」を着ることなく成人式の日を迎えたというこれまたほろ苦い思い出があるそうです。

 なので私も妻も「成人式のための盛装」というのをしたことがなく、「我が子達のときはちゃんと着物を着せる」と誓っていたのでした。昨年、着物を注文し仕立てあがったものが来たのが今年、この頃は「成人式の日に写真を撮る」のではなくて「成人式の前の都合の良い(or予約できる)日に先に写真を撮っておく」というのが当たり前になっているそうなのです。

 着物を選ぶときは妻と長女が二人で決めてきたので、私は今回が初めて見ることになります。勿論、妻も長女もちゃんと着付けしてもらうのは初めてでした。

 

 フォトスタジオに着物を持ち込んでからは、まずは髪形を作りさらに化粧や着付けという工程のために一時間半ほど親は別室で待つことになります。着付けの前に少しだけ腹ごしらえ。「お腹を締め付けるので気分が悪くなる人もいるくらいなので食べ過ぎないでください」というアドバイスがあったので長女は用心して小食で我慢しました。

 待っている間に長女が生まれたときの昔話に自然になります。義父は当時はまだ存命でしたが帝王切開を心配し誰よりも緊張し前日から眠れなかったなんて言ってたとか、その当時からもうほぼ20年とか、そんな話でした。

 着付けが終わって来て初めて見たときはさすがにプロの仕事はちゃんとしてるなと感心しました。髪も顔も本人らしさを残しつつしっかりと綺麗に仕立てられていました。初めて見た着物も妻が憧れた辻が花、上品でありながら繊細で華麗で可憐な雰囲気もあります。よく見ると表面が金糸銀糸でキラキラしてもいます。これなら母娘とも満足でしょう。

(着物の模様の一部)

 

 着付けが終わってからはいよいよ撮影です。長女は最初は少し緊張気味でしたが嬉しさもあり、自然に笑みもこぼれます。

 フォトスタジオの数々の部屋や庭を使って、何枚も撮影していきます。天気は雨が降りそうな空模様でしたがなんとか降らずに戸外での撮影もできました。むしろ日差しが強すぎてコントラストが強すぎるよりは良かったと思います。気温もまあまあ汗ばむことがないいい塩梅(あんばい)で撮影日和でした。

 

 撮影が終わり長女は着替え、最後にアルバムに入れる写真の選択をしました。各場面場面でカメラ目線とか下向きとか笑顔とかカメラマンの指示で色々なバリエーションを作って撮影していただいたものを、本人に選ばせるのでした。昔はフィルムに撮って現像して、という手間があったのが、撮ったものをその日に直ぐ確認できる、時代は変わったものだとつくづく思いました。撮影データは後日、USBで貰うことにしました。

 

 着付けもメイクも家族や本人を含めた雰囲気作りもさすがプロと感心し、日本の伝統の着物の美しさにも目覚め、技術の進歩・変化に感心した一日でした。