(「僕はご主人様から『お前は頭がいいなあ』と言われています」とビーグル犬まろさんオス9歳)

 

 「兄弟は他人の始まり」と言いますが、私は子供の頃は、その言葉が全然ピンとこなかったのでした。姉とは子供の頃は仲が良かった方だったと思うので、「他人の始まり」なんて想像もつかなかったのです。私から見て姉は「少し我がままだな」と思うことはあったにせよ、姉は私が幼稚園児の頃には私を寝かしつけるためにのどかな「おとぎ話」をよくしてくれたものでした。

 

 姉とは数か月前に父が亡くなったことで今は相続関係で嫌が応にも何かと話す機会が増えたのですが、どうも話していて今日も悲しくなりました。

 

 姉は私より4歳上なだけですが既に耳があまり聞こえないようで、聞いても変に聞こえてしまうようです。何を言ってもなかなか直ぐには理解できないようだし、少し複雑なことになるとおそらく永遠に理解できないのだろうなと思えるような様子になってしまっているのです。昔の勝手な自分の思い込みが既に前提から変わっているのだということを全く理解できずに、間違った思い込みをいつまでもグダグダと話します。

 さらに身体のバランスをとるのも怪しくなって足元もおぼつかないヨチヨチ歩きになっているのを見ると、なんだか70歳にして姉は既に認知症なのだろうなと思えます。

 

 もともと父が亡くなるまでの介護関係のことなども、母の現在の介護のことでも私や私の家族がしてきたにもかかわらず、それに対しての感謝の気持ちも全くなく、当然だという態度を示されると、なんだか悲しくなります。姉は自分は嫁ぎ先の義父母の介護は全くかかわらずに姉嫁がやっていたのを見るだけで、「義父母の介護は姉嫁が全てやったのだから、実家の介護は弟の嫁がやるのが当然で感謝することではない」という考えでなんだかなあと思うのです。

 

 さらにこの頃は「妄想」も加わってきたようで、私が父の財産をネコババしたに違いないと言いがかりをつけてきたりもします。しかも「お前は金に汚いと町中で噂になっている」と私に言ってきました。町の人たちに金銭の面で私が何らかの関係を持つことは全くないので、そういう噂が立つとすると姉が言いふらしている以外にないのです。さらには自分の発言が妻に咎められると、私には「お前は嫁の尻に敷かれていると町中で言われている」と言ってきます。しかし、これもそういう噂が立つとすると姉が言いふらしている以外にないのです。とはいえ、おそらく、どっちにしても、私は「町に噂がたっている」なんてことも本当はなく、姉が言いふらしているということもほばなく、姉の妄想だろうとは思うのです。

 

 「三つ子の魂百まで」と言いますが、私が子供の頃に感じた「姉は少し我がまま」は結局、年を取ったら取ったなりにそのまま「我がまま」な性格として残っているなあ、いや年取った分、先鋭化したかなと感じます。性格の悪い人は性格が悪いままに歳を取ってさらに悪くなっていく。今回の父からの相続も私よりよっぽど有利な相続を親からさせてもらったにもかかわらず、「弟は得をして自分は損をしている」と思ったままで、ボケも加わってそのまま現状把握ができなくなっているようなのです。

 

 なんだか悲しいことですが、そうしたこともあって「兄弟は他人の始まり」を強く実感しています。「うちは兄弟、仲いいから」で本当は一生いければ良いのですが、なかなか欲が絡むとそうはいかない場合もあってなんだかなあと思うのです。姉も既に私から見てボケ始めているからそのままどんどんボケていくだろうし、子どもの頃に仲の良かった姉はもういないのです。昔はもう存在しない。昔を懐かしんでもしょうがない。歳を取っていくということはそういうことだなあと思います。