(「僕は毎年狂犬病も他の病気のワクチンもうってますから安全です」とゴロゴロするビーグル犬まろさんオス9歳)

 

 昔は「はしかのようなもの」という言葉は「(誰もが)一時的に熱にうなされるけど直ぐに回復する」みたいな意味でよく使われたものですが、この頃、特に2000年4月以降はワクチン2回接種がいきわたったせいか、はしかにかかる子もほぼいなくなって、なんとなく「はしかのようなもの」は「死語」のようになってあまり聞かなくなっていました。今も聞きませんね。というか「はしかのようなもの」と言われてピンとくる人が少なくなったのではないでしょうかね。昔々なら学生運動とか、左翼思想とかいうのが「はしかのようなもの」と思われていたように思います。ずっと昔に、父(昨年97歳で死去)の本棚にマルクス&エンゲルスの「共産党宣言」を見つけたことがあって、父が若かった頃は戦後で、時代的にそういうのも「はしか」のうちだったのだろうなと勝手に想像したことがあります。

 

 ところで、はしかですが、1972年10月以降にはしかのワクチンの定期接種が始まって、ただそれが1回しかなかったから効果として不十分だということも言われています。それ以前の世代は定期接種が無かったからワクチンも一回も接種していないぞ、危ない「かも」しれないぞ、なんて脅しのようなことを医療関係者が早速言っているようなのですが、どうなのかなと思うのです。

 ワクチン1回接種ではしかがそれほど流行らなかった時代はもしかしたら「不十分な免疫」か知りませんが、それ以前のシニアな世代、特に私は1950年代後半生まれなのですが普通に「はしかにかかった」ような気がします。母に訊いてみるとやはり私は、はしかにかかったようなのですが母はボケているので真実かどうかは分からないにしても、です。昔はそれくらい「誰もがかかった」印象の病気だったのです。妻も訊いてみると言下(げんか)に「私はかかった」と言ってました。幼稚園や小学校や、幼児のときに近所の 誰かがはしかのせいで死んだと聞いたこともありませんでした。そんなものだった記憶です。

 なので、「1972年以前の人は危険かもしれない」なんて言ったところで、かなり多くの大部分の爺さん婆さんオジさんオバさんたちは既に免疫を持っているのでは...ないのかなと思います。

 確かに、はしかというのは子供のうちは熱が出ようが発疹が出ようが回復するのだけれど大人になってかかると重篤化しやすい、というのは昔から聞く話で、大人でかかってないとか、かかってなくてワクチンもうってないとかいうのに該当する人にとっては危ないかもしれない、のではあるのです。

 そもそもが、はしか自体、感染症区分でもともと5類、COVID-19(新型コロナウィルス感染症)みたいに、当初2類と分類され入院や消毒が必要とされたものと違い、5類で扱いが「発生動向調査・報告」で済むような類別のものです。これはインフルエンザと同じ扱いということで。

 だから、報道などではしかの感染をさも大事件かのように扱うことはしてほしくないな、と思うのです。今、もの凄く大流行してるわけでもないようです。もちろん、「危険かもしれない、危険な人、ラッキーにもこれまでかかってこなかった人にとっては危険かもしれない」ってものかもしれないのでは重々承知、でも、

 

「感染力はコロナと比べてけた違いに大きい」とか

「高熱が出て何日か寝込む」とか

「大人は重症化して脳炎や肺炎などの合併症も発生するかもしれない」とか

「妊婦は特に危険。母体は流産、早産、肺炎、脳炎も。しかも妊婦にワクチン接種はできない」とか「亜急性硬化性全脳炎(SSPE)という脳の病気にかかる」とか、

 

確率の低いことも織り交ぜて怖そうな情報で散々に煽っておいて、

そのせいもあって今度は

 

 ワクチンが足りません。今予約できても、ワクチンを実際にうてるのは夏以降です

 

 とかいう状況なのだそうです。その頃には麻疹騒ぎがおさまってたりして...

 なんだかだあと...医療関係者やマスコミって、過剰に不安をあおるのが仕事なのかいな、もういい加減に「危ないぞ、怖いぞ」と脅すのは無しにしてほしいなあと思うのです。