(「僕は浮いた噂の一つもありません」と語るビーグル犬まろさんオス9歳)

 

 松本人志さんはお笑いの人。単に「お笑い」だけではなく、テレビ業界にも色々と権力を行使していたと言われています。

 椎野カロリーナさんはミス日本グランプリの人(後に辞退)。ウクライナ人で初のミス「日本」グランプリに輝いたので「日本人ではないのに」と言われもしました。

 宮台真司さんは東京都立大学の教授。元々は女子高生が制服や下着を売るとか援助交際とかの研究で有名になった社会学者です。

 伊東純也さんはプロのサッカー選手、日本代表にも選ばれていました。

 

 松本さん(妻子あり)の場合は、週刊文春に、下の立場の芸人達に命じて女性を集めてホテルでパーティを開催し、気にいった女性にベッドでの相手を求めたと書かれて文春を提訴しました。本人が自主的に訴訟に専念するということで、2月末には出演番組がなくなりました。

 椎野さん(独身)は、既婚男性と知らず医師と付き合い始めたもの後に既婚と発覚、それでも不倫関係を継続し、結果的にミス日本グランプリを辞退しました。

 宮台教授(妻子あり)は他大学の女学生とともにラブホテルに入った、取材し、返礼として相談に乗るなどの不適切な行動をとった、とされますが大学からは「不貞行為があったものと推認されるような報道」ということで懲戒処分を受けました。(press_20240220hfnw.pdf (houjin-tmu.ac.jp)

 伊東選手(妻あり)は日本代表でアジア大会に出場、のはずでしたがそのタイミングで週刊誌に二人の女性から性加害で訴えられたと報道があって日本代表から離脱しました。伊東選手は逆に虚偽告訴で女性側を訴えています。

 

 松本人志さんという芸人の方は、都はるみさんと岡千秋さんの歌「難波恋しぐれ」の歌詞

「芸のためなら 女房も泣かす それがどうした 文句があるか...(作詞:たかたかし)」

 のような、妻子がいるにもかかわらず新しい女性との飲み会を他の芸人に強要したという報道がなされ、一説によると「性的な行為があった」までは認めても「強制性はなかった」ということを今後の裁判で争うのだとか。少なくともそういうふうに報じられています。ということは、芸人と言うのはいまだに「芸のためなら女房も泣かす...」という意識なのだろうかと思ってしまいました。多くのスポンサーは逃げたけれども、応援する人もいるようです。

 

 椎野さんは最初は不倫を否定したけれども結局は認めざるを得なくなって辞退。「純潔さ、潔白」が求められる「ミス日本グランプリ」だからこそ、ご本人も辞退せざるを得なかったと思います。相手の妻子にとっては加害者でもあるし、不倫を続けていたのはダメだけど、撤退は潔かったと思います。

 

 宮台教授の場合は週刊誌に書かれた時点で不貞行為が本当にあったかどうかという以前に、「大学に苦情が寄せられた」ということで大学側からの懲戒処分を受け入れざるを得なかったと。「お堅い」大学の教授という職では、また受験の時期でもあるし変に都立大学が悪目立ちしてしまったので、これも当然と言えば当然だとは思います。とはいえ、これはこの方がマスコミに出る有名人なので週刊誌にもすっぱ抜かれたのだと思いますが、そういう面でマスコミに出ないような先生方だったらよっぽど内部で刺されるようなことでもなければ処分にもならなかったのではないかと思います。

 

 伊東選手の場合は、日本の中では二転三転最終的に、日本代表から外されるという決定がなされました。しかし少なくともフランスのチームではチームのメンバーとして今もかわることなくプレーをしています。伊東選手を訴えた女性たちの住所が虚偽のものだったとかいう説も出てきて、なんだかわけのわからない展開になっていますが、少なくとも日本では「疑い」「週刊誌報道で狙い撃ちされた」段階で厳しい処分が下されたという印象があります。ただ、一つ思うのは本当に女性達を酒飲みの席にホテルに呼んだのだとしたら、それ自体が隙だらけの失敗でした。

 

 芸人M:  性加害、係争中、巨額の金

 ミス日本S:不倫、 辞退、 金関係なし

  (金が関係あるとしたらグランプリの行事不履行の損害、ただしミス日本側がカロリーナさんを損害賠償するよう訴えたという報道はありません)

 M教授:  不倫、 戒告、 金関係なし

 I選手:  性加害、係争中、巨額の金

 

 こうしてみると、お堅い「ミス○○」や「大学教授」は不倫相手と合意の上であって全く犯罪でも無くても反論はせずに処分等を受け入れざるを得ず。そもそもが「不倫はいけないことですよね。その罰ですよね」という扱い。大きな額の金が動かないので受け入れやすいということもあるのかもしれないなとは思います。

 芸人やスポーツ選手の場合は巨額の金が動くので裁判になる、両方とも性加害で「不倫のことはさておいて」という注目のされ方。お堅い「ミス○○」や「大学教授」では厳しく許されなかったことがほぼスルーされているように見えます。

 

 職業による差別なのか、単純に動く金の多寡なのか、失敗しても大問題にされる人、同じ失敗はスルーされて別の失敗を問題にされる人、なんだかその扱いの違いにモヤモヤしています。