（「群れは安心感がありますからねえ」と言うビーグル犬まろさんオス９歳）
犬は太古の昔から「群れで狩りをする」ということをしてきたと言われています。
それで、犬は家族の中で飼われたときも家族の中での関係性を見抜いて、自分をその中で（勝手に）序列づけている、とも言われます。
少なくとも、犬はなにかと仲間が欲しいのかもしれません。
昔、子どもが生まれる前に何かと長野県や山梨県の方に旅行に行ったものでした。そのときに、あるお宿に飼われていた二頭の犬は飼い主さんによると、ときどき脱走するそうなのでした。脱走すると言ってもちゃんと帰ってくるのではあるけれども、二頭の犬だと気が大きくなるのか、かなり遠くまで行ってしまうというのでした。ちなみに、その二頭は「ラッキー」と「ナナ」で二頭合わせて「ラッキーセブン」なのだそうでした。
我が家のビーグル犬まろさんは、「お散歩行こうか」と言うと準備運動して伸びをします。で、私だけだとお散歩の目的地はほぼ近所の公園の中を、落ちている食べ物はないかとクンクン探しながら何度も何度もまわることになります。夕方のお散歩でも、あまり遠出はしない、ときどき突発的に遠出しようとするのではありますが大体が近所の公園です。
ところが休日で妻がお散歩に行くとなると、全身で喜びを表します。まずは立ち上がって頭を後ろにそらせて白い喉が見えるようにして、「ママ、行こうよ」という仕草をします。高田延彦さんが「男の中の男たち、出てこいやー」というときも身体をそらせますね、あれと一緒。さらに、ときどき、それに顔舐めが始まることがあります。とにかく、群れが自分とパパ（私）の二頭よりも、ママも加えた三頭だともの凄くうれしいらしいのです。
散歩の出だしのときも、勢いが違うのです。
綱をグイグイ引っ張って、走り出します。私は時々膝が痛いときがあるので、結構それがきついことがあるのですが、もうそんなのかまわずにまろさんは力強く引っ張るのです。
私と二頭のときは最初っから近所の田んぼの散歩コースに行こうなんてしないのですが、妻との三頭になると、最初っからグイグイとそっちに連れて行くのです。群れが二頭から三頭に増えたから、なのか単に大好きなママが加わっているから嬉しいのか、なにか強気に遠くまで行こうとするのです。暗くならないうちだったら、放っておくと１時間でも１時間半でもこちらが「もう帰ろうよ」といってもまだ名残惜しそうに遠出の散歩をたのしむようなのです。まさに、「群れが大きくなると気が大きくなる」ようなのです。
ここのところ、自民党の中の派閥解散、岸田派、二階派、安倍派は解散とかいっていますが、なんだかんだいって「一人より派閥」の方が議員さんたちは気が大きくなるんだろうから、どうせまた何かの集まりはできるんじゃないかなと思います。
でもその解散の動きのお陰で岸田内閣の支持率が上向いているという傾向があるのですが、どうなんでしょう。もともと、「派閥だから悪い」ではなくて「裏金が悪い、政治資金が不透明なのが悪い、収入を正直に記載しないので脱税になってしまう、帳簿を修正するだけ、全てマズイことは秘書のせい」とかそういうことが大問題だったと思っていたのですが、「派閥を解消すればすべて解決」みたいな印象をつけられようとしてるみたいです。どうなんだろ？どうせ選挙までの印象操作って気もしてしまいます。派閥がなくなったら裏金がなくなるのか、保証がない気がします。
そもそもが人間だって犬みたいに群れが嬉しい生き物だと思うのです。おひとりさまは寂しい、自由だけどちょっと寂しい。二人、カップルなら嬉しい、他の人から「寂しそう」と非難されない、三人以上だったら何かと心強い、さらに、沢山いたら心強いしその中でも気の合う人同士が派閥を作る、群れで生きてきた動物として当たり前の感覚のような気がします。人間は犬ではない、けれども結構似てる気がするのです。
「政治資金パーティー」の問題はそれとして、もっと疑問なのは、そもそも政治って何かと「大プロジェクトを実施」、たとえばオリンピックとか万博とか、神宮の再開発とかそれこそコロナ騒ぎのときのGoToトラベルだのソフト開発だのコロナで立ちいかなくなった人々の救済とか、国家プロジェクトの業者選定とか、そういうのをやるのだけど、むしろそういうときに巨額の金が流れるときの流れ方の方が個人的にはとても疑わしく思えてしまいます。最後までちゃんと金の流れがトレースされていたのだっけか？大阪・関西万博だって政治家があそこまでこだわるとなんだか疑問符。「裏金が５年間で何億円」って話は大問題であっても、バカらしいとしか思えない木の輪っかで何百億、万博準備に何千億とか言うと、そのおこぼれを誰かがちょろまかすことって、本当にないのかなって疑ってしまいます。そこが正真正銘公明正大ならそれでいいのですが。「政治不信」って、そういうことまで含むのだけど、マッチポンプ的に「政治資金パーティー」の問題に矮小化されてる気がしてしまう。