(「さっさと大きく口を開けて、全部吐き出しちゃえばいいのにねえ...僕はこれ眠いからあくびしてるだけだけど...」とビーグル犬まろさんオス9歳)

 

 大阪・関西万博についてまた国が出すことが想定される「追加」の費用が明らかになりました。日本館の費用、途上国への出展支援、安全確保の人件費等々で合計837億円がさらに必要だと。

 これで、岸田首相が「これ以上増加しません」と言っていた会場整備費2350億円に加えて、今回の追加で「現時点では」3187億円かかるそうなのです。

 

 松野官房長官は「速やかに分かりやすく説明できるよう検討していきたい」と言っていますが、最初から分かりやすく説明すればいいだけのことで。

 

 でも、どうせまた増えるに決まっています。

 いまから考ええると、「会場整備費」と言っていたのは、「そういう意味でしたか」と分かるのです。あくまでも「会場の」整備費。それについて「2350億円より増加させる気はない」と岸田首相は明言していたけれども、「そのほかの費用は別です」って、半分詐欺のように感じてしまう。

 

 だから、私の予想ではこれからも「会場までのアクセス」とか駅の追加、道路の整備、バスなどの交通手段についても追加の事業費で国が出す分がかかるのではないかと思います。

 さらに、会場って、そもそもが「夢洲」という人口の埋め立て地なのですが道路のキャパシティや電車のキャパシティって本当に大丈夫なのか疑問です。橋のある所ってだいたい渋滞するものだし、その渋滞がまたそこにつながる道路にも影響を及ぼすし。「橋」ではないけど高速道路の出入り口だって一旦込み始めると大渋滞になります。トンネルも起点になって大渋滞になるのは、中央自動車道で出かけたときによく経験したものでした。警察がわざわざトンネルの入り口で車線を絞って渋滞を起こさせるようにしていたので、腹立たしかったものでした。

 

 だいたい、この万博、コロナの影響であれほど反対のあった東京五輪が強行開催されたあとに、「汚職事件が起きました」なんてことが明らかになって、もう国民としては、「やっぱりな」「強硬開催するにはそういう理由があったんだな」「結局は利権の構造、私腹を肥やす人がごく一部だけいて、庶民はなけなしの金から税金を搾り取られて金持ちに金をあげさせられるという構造」って思われてますから。オリンピックも「中抜き」とか散々言われましたから。

 そんなときに「万博の開催が危ぶまれる、費用が倍増だ、さらに他の費用もかかるぞ」って、最悪のタイミングです。

 しかもこの万博の開催はその跡地にIR(Integrated Resort)の計画の露払いだ、IRありきでの計画だというのですから、税金を投入して博打打ちを集めて、それを運営して金儲けするのが民間事業者であるIR事業者、というのだから、もうどこからどこに金が流れて誰が得するようになってるんだろうと疑問がいっぱいです。

 

 万博に関する費用がどんどん増えてくるのは、「少な目に言って賛成を得て、後で増やす」という作戦だったのだと思うのですが、私の経験だと、「懸念事項、失敗事項があれば、それが分かった時点で直ぐに相手に話す」という必要があるのでした。そのタイミングが遅ければ遅い程、マズイ事態になる。私も、お客さんのところに報告書の説明とか、現状のプロジェクト進行具合の説明とかで訪問したときに、何か鋭い指摘を受けて「実は...」って後出しの説明になってしまったときには、こっぴどくお客さんに怒られたものでした。最初っから「こういう前提なのでご了解ください」ならまだしも、「これ、おかしいんじゃないの?何か説明で落ちてる要素ない?」と指摘されて「実はこれ...」は最悪なのです。作業している方にしては、「後で説明したい」と思っているだけなのに、「お前ら、『実は...』が多すぎる」「本当はまだ何か隠してるんじゃないのか?」と妙に腹を探られて不信感を持たれてしまうことにもなります。

 

 今回の岸田さんや自見さんの説明ってまさにそれで、「まずい説明だな」と思うのでした。松野官房長官が速やかに分かりやすく、ちゃんと全体像を示してくれることに期待します。

 

 岸田内閣の、「女性活用」の大臣の一人である⾃⾒英⼦(じみはなこ)国際博覧会担当大臣、なにかと批判が多い立場ですが、そこにわざわざ女性を持ってくるところが、本当に「適材適所」なのか知らんけど、なんだかズルいなあと思いました。女性を盾にするのかと。もっとも岸田さんがズルいのか自見さんを推薦する派閥がズルいのか知りませんが。