(「私は月に興味ありません。落ちてる食べ物には興味あります」とビーグル犬まろさんオス8歳)

 

 今日11月8日は珍しい皆既月食と、天王星食が起きます。朝から盛んにニュースでもやっているので、忘れないように見たいものだと思います。

時間的には以下のようになっているようです。

 

 まず月が地球の影で隠される月食

部分食の始まり(月が欠け始める)     18:09

皆既食の始まり(月が暗い影に全部入る)  19:16

食の最大                19:59

皆既食の終わり(月が暗い影から出始める) 20:42

部分食の終わり(月が暗い影からすべて出る)21:49

 

 月に天王星が隠される天王星の食については

食の始まり               20:41

食の終わり               21:22

 

詳しくは、

2022年11月の星空情報 | 国立天文台(NAOJ)

月食とは | 国立天文台(NAOJ))をご参照ください。

 

 ところで、「皆既月食」というニュースを聞いて、私は「そう言えば『怪奇日蝕』という小説があった」と思い出しました。作者は式貴士さんという方。

 

 ほぼ40年近くも前に読んだもので、もうストーリーはほとんど忘れてしまったのですが、「怪奇日蝕」という題名だけはよく憶えていました。この式貴士(1933-1991)さんという作家の本は昔は角川文庫とかで出版されていたのですが、いまはもう古本でしか手に入らないようです。

 式さんの小説は、なかなかに悪趣味・ゲテモノと思えるようなものでしたが、なんだか好きでした。それを、大学・大学院時代によく読んでいたのを思い出しました。ああ読んだことあるな、と記憶にある題名が「怪奇日蝕」、「カンタン刑」、「イースター菌」、「窓鴉」、「吸魂鬼」、「虹のジプシー」等々、他にも多くの作品を喜んで読んでいた記憶があります。

 

 それから続いて同じころ、さらにゲテモノチックなので夢中になったのがクライブ・バーカーの「血の本」シリーズでした。しかしこちらの方も日本では既に中古品しか手に入らなくなっています。ただ、英語版であることを厭わなければ今でもKindleで手に入ります。こういう場合に、米英の文化資源デジタル資産とわが日本の文化資源デジタル資産の差を感じます。

 クライブ・バーカーは2008年に「ミッドナイト・ミートトレイン」という小説が映画化されたりして、私はバーカーの作品に結構キワモノ的なイメージを持っていたので、そんなスプラッターな怖い映画が作られていたことで、まだ彼の作品は忘れ去られている存在ではないのだなと喜ばしく思いました。

 

 ところで、式さんに話を戻すと、私は知りませんでしたが、この方、書く内容で名前を使い分けていたそうです。式貴士(SF)、間羊太郎(子供向け生活雑学・クイズ等)、蘭光生(官能小説)、小早川博(雑学)、ウラヌス星風(占星術)など。色々なジャンルのものを書くには、使い分けしていた方が、確かに良さそうかもしれませんね。

 

 せっかく式貴士さんについて思い出したので検索したら、たまたま「しきたかし」つながりで、「志岐貴(しきたかし)」という名前が出てきました。

 これ、2012年の北川景子さん主演の「悪夢ちゃん」というドラマの中でGACKTさんが演じる「志岐貴(しきたかし)」という登場人物の名前です。「悪夢ちゃん」は予知夢を題材としたSFファンタジーで、予知夢を見ることができる転校生と北川さん演じる担任の先生がなんとかして問題解決、大冒険、のような展開でした。ももいろクローバーZの「サラバ、愛しき悲しみたちよ」はその年の紅白歌合戦でも歌われた、なかなか軽快かつ外連味のある面白い印象的な曲でしたからご存じの方も多いと思います。作品の原案は直木賞作家の恩田陸さんの「夢違」、脚本家は「風林火山」「なつぞら」等で知られる大森寿美男さんでした。

 

 そこで思うのですが、恩田さんか大森さんのどっちか或いは両方が、式貴士さんのことを好きで、作品を書くにあたって意識したのではないだろうか?と。

 ネットで少し調べても作家の「式貴士(しきたかし)」と「悪夢ちゃん」の「志岐貴(しきたかし)」の関連は見つけられなかったのですが、でもなんとなく関連があるのではないかなあ、、、と心の中にファンタジーを持ちました。「しきたかし」で一緒で、ともにSFチック、というか少しイヤったらしいおぞましいところのある持ち味なので。もしも関連があったら面白い、です。