(テレビを見るビーグル犬まろさん)

 

 最近、ドラマを見ていて気になることが結構ありますので、いくつか挙げていきます。共感するところがあるという方がおられましたら嬉しいです。

 

1.主人公他の出演者が「俺」と言う場面が多い

 主人公他の出演者がいい歳した真面目なお堅い職業の設定の筈なのに、自分のことを「俺」という場面があるドラマが結構あるように感じます。その「俺」という一人称を使う場が友人とか夫婦とか恋人同士とかそんなんだったらそれほど不自然ではないと思いますが、結構公的で上下関係のある場合でも自分のことを「俺」と言ったりしているドラマが散見されます。それがたとえお堅い職業でも。いや、あんちゃん同士の気楽な会話ならそれでいいけど、立派な社会人て設定でしょうに。

 社会人だったら自分のことは「私」と言うのが一番常識的で普通で、体育会系かつ体力系の職場だと「自分」と言うのもありかもしれません。私は長い社会人生活で社内の人が会議でもディスカッションでも雑談ですら公的な場で「俺」と言うのを聞いたことがありませんでした。単にお上品な職場だったということでしょうか。現代の社会人は「俺」と言うのが普通になったのでしょうか。なんだかそれがものすごく引っ掛かります。

 「俺」と言うと「男らしい感じに聞こえる」という意識の人が多いとは思うのですが、しかしそんな「俺」は、あくまでも内輪の間で通用するものだと思うのですがどうでしょう。

 

2.階段から落ちた人は必ず綺麗な顔で頭の下から血を大量に流して死んだり意識不明になったりする

 ミステリーのドラマだと何者かが誰かを階段から突き落としたときに、落とされた人は必ず綺麗な横顔で頭の下から血を大量に流すのがお約束です。しかもほぼ確実に死んだり意識不明になる。しかし、そもそも階段から落ちたときにまず人がするであろうことは手足や身体で頭や顔を直接打つことに抵抗するはずです。せめて腕にも傷を負うとか、かばうのが遅れれば顔を打って酷い顔になってるとか、とっさに手を出すとか身体を丸めるとか一切なしに頭だけパッカーン、血がドクドクって、おかしいです。しかも急な階段でもなく結構緩いはずの階段でもそれだから、なんだかなあと思います。

 

3.交通事故とか喧嘩とかで顔を怪我した人の顔が綺麗すぎる

 私自身は幸いにもそこまで酷いけがを負ったことはないのですが、30年くらい昔、母が犬の散歩で誤って田んぼの側溝に落ちて顔に怪我をしたのを見たときは、もう酷いものでした。顔は片側の頬を陥没骨折したのですが、両目ともどす黒く隈になり頬もパンパンに腫れあがって目が開けられないような状態でした。

 何年か前に妻がスキーで他の人のスキーのテールの部分をまともに顔面に受けたときも、それに勝るような酷い状態で、目が開かず目の周りはどす黒く変色しエレファントマンかと見まがうばかりの腫れで酷い状態でした。スキー場で応急処置をして、急遽それ以降の予定をキャンセルして急いで自宅の方に帰った時には、「暴力亭主が妻をボコボコにした」とかあらぬ疑いをかけられそうで冷や冷やものでしたが、もう顔の怪我って本当にひどい状態になります。

 ドラマの場合は絆創膏貼ってあるだけとか少しだけ血がにじむとかなんてのが多いですが、いやいやもっとひどいでしょ、と突っ込みを入れたくなります。まああまりひどい状態の顔では誰なのか分からず芝居にならない、というのは分かりますが、それでも、だったら包帯を巻くとかないのでしょうか。

 

4.交通事故の場面では、大きなクラクションの音がお約束すぎます。

 最初はブレー器踏まずにクラクション鳴らして突っ込んでくるのがお約束。ぶつかるときにブレーキ音もお約束。

 実際に危険な状況の場合に、ブレーキ踏まずにクラクション鳴らして突っ込んでくるなんてまずありえません。もしあったら、それこそ「大事件として後で世間に叩かれる」という状況です。クラクションを鳴らすような余裕があれば、先にブレーキ踏んで危険回避が普通の交通状況では最もよくあることです。それが当たり前。事故の場合はクラクションよりいきなりぶつかってしまうのでは。また急ブレーキの場合に、現代のクルマで標準装備であろうアンチロックブレーキシステムではまず無いようなタイヤロックのスキール音はしない気がしますがいかがなものでしょう。

 

5.タイミングが良すぎる

 誰かが悪人によってピンチに陥っているときに、大概は助かるわけですが、そのタイミングが「まさにナイフを突き刺そうとしているところ」「まさに拳銃で撃とうとしているところ」とか、「それを阻止するヒーローは、隣でずっと待機してたのか?」と突っ込みたくなるような絶妙のタイミング過ぎて、なんだかなあと思うことが何度もあります。爆弾の爆発を阻止するのが、それまで1時間あっても、阻止できるのは数秒とか1秒前とかコンマ何秒か前とか。タイミングよすぎでしょう。「ドラマの都合上、そうなる」なのでしょうが、あまり頻出するとなんだかなあ、、、です。

 

6.格闘シーンで戦う人たちがタフすぎる

 格闘して殴り合う場面では、「ハラハラドキドキの見せ場」なのかもしれませんが、実際に起きるような格闘とは随分と違って、格闘してる人たちがタフすぎる設定でありすぎます。人ってそんなタフではないと思います。ボクシングだって、格闘技だって一発いいパンチが当たったら、なかなか回復しないです。素手の喧嘩や道具を使った喧嘩だと、素人なら実際はきついパンチや蹴り1発2発ですぐに戦闘不能になるか戦意を失うものです、だそうです。だから「喧嘩は先手必勝」とか言うそうです。相手が構える前にダメージ与えて戦意喪失させるということで。「このドラマで戦闘しているのは訓練を受けたタフな人達」という設定かもしれませんが、いやしかし人間の身体はそこまで強くありません。格闘シーンでいいパンチや蹴りが当たったり固い棒をぶつけられて結構ダメージを受けても、すぐに回復してしまいます。酷い勢いで後ろの何かにぶつかっても復活してしまいます。「刃物や棒が身体に刺さった」という設定でも、全く怪我の影響もなく力強く戦います。あの傷は何だったのかと。身体のあそこに穴が開くほどだったら、当然、筋肉も相当なダメージ受けるでしょ、と。出血激しいでしょう、と。そうなったら動けないでしょ、と。彼らは不死身のターミネーターなのでしょうか。

 

7.偶然の○○が多すぎる

 これは「話の都合」で、主人公が「偶然」、恋人が自分以外の誰かと親しくしてるのを見かけるとか、偶然、電話を取れないのでお互いに変な疑いを向けるようになるとか、「偶然の○○」で気を揉むとか、何か都合の良い展開が多すぎるような気がします。そういう偶然で話にメリハリをつける、というものかもしれないのですが、実際に恋愛ものでそんな偶然が頻繁に起きて今週は仲良くて来週は喧嘩でその次の週は仲良くてみたいな話になってくると、「もうどうでもいいよ、勝手にしな、もう興味なくなってくるぞ」って気にもなってくるものです。疲れます。

 

 以上、見る側からの勝手な感想でしたが、今の状態でも十分面白く見てはいるものの、せっかくの作品ですからよりリアルティを持ったものを制作して今後も楽しませていただきたいと思います。