Hot Stuff。。。5

 

 

 

 

 

 

 

 

「でぇ、、、あっ、その角を右ね、、。

 で、あのマンションが翔さんち」

 

「何階?」

 

「もちろん、最上階」

 

 

、、、、、、。

 

 

その通り、、。

 

 

また、にのちゃんが、翔ちゃんに電話をかける。

 

 

「うん、、、着いたよ。

 あなたの潤くんって人に案内させた。

 エントランス開けて、、」

 

『、、、、、了解、、、』

 

 

高級マンションのエントランスのドアが音もなく開いた。

 

 

コンシェルジュさんとも顔見知りなのか、軽く会釈した潤くんは、そのままエレベーターへ向かった。

 

その行動どれもが、、潤くんの言ったことを証明してるようだった。

 

 

オレたちでさえ、、、あまり訪れたことないこのマンションに、結構自由に出入りしてるらしい。

 

 

まぁ、、オレたちは、いろいろと隠す必要があるから、、ってのもあるけどね。

 

 

 

最上階に着くと、潤くんは、軽い足取りで玄関の前に立ち、インターフォンを押した。

 

 

「潤!」

「翔さん!ただいま!」

 

玄関ドアが開くと同時に、翔ちゃんに飛びついた潤くんは、満面の笑みだ。

 

 

「ただいま、じゃねぇよ。

 何してんだよ。危ないことするなってあれほど、、、」

 

「翔ちゃん、、、、。

 彼へのお説教の前に、家に入れてくれませんか?

 オレたち、結構怒ってるんですけど、、、」

 

「あっ、、、すまん。

 みんな、、入って、、、智くんも、、、来てるから、、」

 

「えっ!おーちゃんも?」

「はっ?大野さんも呼んだんですか?」

 

「ごめん、、、」

 

「はぁ、、、あなたねぇ、、、。

 まぁ、、いいでしょ。

 話しは、その方が早そうだ」

 

 

大野さんまで、、呼んでるとは、、。

 

 

大野さんは、、オレに、銃のことをイチから教えてくれた師匠だ。

 

気配もなく相手に忍び寄って、確実に仕事を遂行する男で、翔ちゃんとは10代のころからの友だち、、らしい。


その辺の詳しいことは、オレも知らない。


 

そんな師匠のことをオレは、「おーちゃん」って呼ぶように本人から言われてる。

 

師匠なのに、、おーちゃんでもいいって。

 

まぁ、、そういう堅苦しいことが大嫌いな人だってこと。

 

 

 

「おぅ、あいばちゃん、にの、お疲れぇ」

 

「お疲れぇ、、じゃないよ。おーちゃん」

「大野さん、あなた、よくこんな時間に呼び出されて起きてましたね」

 

 

オレたちは、口々に文句を言いつつ、おーちゃんの隣のソファに座った。

 

 

 

「はい、翔ちゃん、あなたもここに座る!

 で、どういうことか、、言ってもらいましょうか?」


そう言われて、

にのちゃんに床に座らされた翔ちゃん。

 

「どういう、、ことって、、、」

 

「翔さん、オレのこと言ってなかったんだね」

 

「いや、、潤、、、それは、、」

 

「それはもこれはもありません。

 ちゃんと話してもらおうじゃない。

 こんな、、、こんな重要なことを、、オレたちに言わないで。

 しかも、、オレたちの秘密までも話してるなんて、、」

 

「にの、、、ごめん。

 潤に話したことを黙ってたことは、謝る。

 この通りだ、、ごめんなさい」

 

翔ちゃんは、床に座ったまま、頭をさげた。

 

 

「まぁまぁ、にの。そんなに怒ってやるなって。

 翔くんも考えなしで潤に言ったんじゃないし、、」

 

「ってことは、大野さんも潤くんのことを知ってたってことですね?

 知っててオレたちに黙ってた、、と」

 

「それは、、、、そうだけど、、。

 でも、潤は、、、いい子だぞ」

 

「そんなことは、どうでもいいんです。

 問題はそこじゃない。

 オレたちのウラの仕事は、、そんな生やさしいもんじゃない。

 そんなこと、あなたが一番分かってると思ってた」

 

 

にのちゃん、、、。

 

 

そうだよね。

 

 

オレたちは、、、ハンパな気持ちでウラ仕事をしてる訳じゃないんだから。