BBC NEWS JAPAN より
石川県の死者180人に、被災各地で停電・断水続く 能登半島地震
石川県能登地方を震源とする最大震度7の地震で、石川県は9日午前、県内で確認された死者の数が180人になったと発表した。安否不明者は120人という。
石川県が発表した9日午前9時までの被害状況によると、輪島市で確認された死者数が前日から11人増えるなどして、県内の死者数は180人となった。内訳は、輪島市が81人、珠洲市が71人、穴水町18人、七尾市5人、能登町2人、志賀町2人、羽咋市1人。負傷者は少なくとも565人に上っている。
同様に発表された県内の安否不明者の名簿には、120人の名前が記載されている。内訳は、輪島市100人、珠洲市19人、七尾市1人。
県内で確認されている全壊・半壊の住宅は1414棟に上る。ただ、輪島市、珠洲市、かほく市、能登町、内灘町での家屋の被害は「多数」とのみ発表され、棟数には計上されていない。
孤立状態の被災者も多数
マグニチュード7.6、最大震度7の地震は元日の午後4時10分ごろに発生。能登半島で多くの建物を倒壊させ、大規模な火災を引き起こした。
気象庁によると、1日午後4時から8日午後1時までに観測された震度1以上の地震は1219回に上っている。
道路も甚大な被害を受け、石川県によると8日時点で、県内24地区で3300人以上が孤立・要支援状態にあるほか、被災地域全域支援を必要とする集落がある。県によると、8日午後の時点で県内の避難所391カ所に避難している人数は、2万8160人だという。
石川県によると、8日午後の時点で輪島市、珠洲市、穴水町、能都町の奥能登地方を中心に、約1万8000戸で停電が続いている。
能登地域をはじめ13市町で断水が続いている。輪島市、珠洲市、穴水町、能登町、七尾市、志賀町では、ほぼ全域で断水が続いており、全体では5万9334戸にのぼる。
安全上の理由などから自宅にとどまることができない被災者に対しては、自衛隊などが食料、水、毛布などの物資を届けている。
木原稔防衛相は8日、同日から自衛隊の活動態勢を前日比で200人増員し、約6100人態勢で被災地の救助活動にあたっていると明らかにした。「被害が甚大な国道249号の復旧に向けて、国交省と防衛省の間で、具体的な連携要領について調整している」とも述べた。
日本は世界で最も地震活動が活発な国の一つ。能登地方では2020年末から活動が増えており、2023年末までの3年間で震度1以上の地震が506回観測されていた。
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