BBC NEWS JAPAN より
石川県で確認された死者110人に、210人が安否不明 能登半島地震
石川県能登地方を震源とする最大震度7の地震で、石川県は6日午後、県内で合計110人の死亡が確認されたと発表した。安否不明者は210人に上るという。
石川県の発表では6日午後2時までに、県内で計110人の死亡が確認された。内訳は、輪島市が69人、珠洲市が23人、穴水町8人、七尾市5人、能登町2人、志賀町2人、羽咋市1人。負傷者は516人に上る。
気象庁によると、地震災害で災害関連死を含めて死者が100人以上となったのは、273人が死亡した2016年4月の熊本地震以来(熊本地震では、死者273人のうち218人が関連死とされる)。
石川県で6日午前までに確認できている安否不明者は、210人に上る。内訳は、輪島市140人、珠洲市39人、穴水町12人、金沢市5人、七尾市4人、能登町10人。
県は4日午前から、県内の安否不明者の名簿を公表。6日午後2時までの県内の安否不明者の名簿を更新して公表している。11歳から90代の人の名前が記載されている。
県内で確認されている全壊・半壊の住宅は492棟に上るが、輪島市や珠洲市、能登町、内灘町での家屋の被害は「多数」とのみ計上されている。
県内の避難所366カ所に避難している人数は、3万733人だという。
石川県は、「三連休により、多くの人が移動されることが予想されます」としたうえで、「能登方面への不要不急の移動は控えて!」、「義援物資は持ち込む前にご連絡を!」、「個人からの義援物資は、受け付けていません」と呼びかけ、「人命救助、物資支援の優先のため、何卒ご理解・ご協力お願いいたします」と求めている。
気象庁によると、6日午前5時26分にはマグニチュード(M)5.4の地震があり、石川県穴水町で震度5強が観測された。
M7.6の大地震が発生した1日午後4時10分から、6日午前5時26分までの間に能登地方を中心に観測された地震は1040回に上る。震度7は1回、震度5強は7回、震度5弱は6回、震度4は36回、震度3は131回、震度2は305回、震度1は554回だという。
さらに、6日朝のM5.4の揺れの後も、同日正午までに石川県を中心にM2からM4.5まで、計12回の揺れが観測されている。
岸田文雄首相は6日、官邸で非常災害対策本部会議を開き、同日午前7時半までに395人を救助したと明らかにした。また5日までに、10地区の孤立が解消され、672人以上が救出されたと述べた。
木原稔防衛相は同日、同日から自衛隊の活動態勢を前日比で400人増員し、約5400人態勢で被災地の救助活動にあたると述べた。人員以外では、捜索救助犬12頭、航空機約30機、艦艇9隻で活動しているという。
石川県によると、県内では輪島市、珠洲市、穴水町、能都町の奥能登地方を中心に、2万3200戸で停電が続いている。
能登地域をはじめ14市町で断水が発生中。輪島市、珠洲市、穴水町、能登町、七尾市、志賀町、中能登町ではほぼ全域で断水が続いており、全体では6万6407戸にのぼる。
県によると、断水しているすべての市町で、給水車や給水袋の配布による給水活動を行っているという。
能登空港は、滑走路に複数のひび割れがあるため、自衛隊機の離発着は数日後に可能となるが、民間機が運航可能となるのは早くとも1月25日以降の見込みという。高速道路は能越自動車道の一部に加え、県内の道路36路線87カ所が通行止めになっている。
輪島市、珠洲市、七尾市、穴水町、能都町、志賀町で複数の地区が、孤立状態あるいは支援を必要とする状態になっている。
新潟県では、5日午後3時までに確認された負傷者は42人、そのうち5人が重傷という。住宅被害は、全半壊と一部損傷をあわせて696棟に上るという。
(英語記事 Japan earthquake: Nearly 250 missing as hope for survivors fades)