本会議で質問するおぐり智恵子

 

私は、11月25日、日本共産党中央区議会議員団を代表して一般質問を行ないました。

質問全文と、区長答弁要旨を順次掲載します。

 

[質問項目]

1.平和事業の推進について

2.物価高騰対策、中小企業支援について

3.福祉施策の充実について

4.桜川公園へのパークPFI導入について

5.築地市場跡地開発について

6.教育問題について

 

 

1.    平和事業の推進について

 始めに、平和事業の推進について質問します。
 来年2025年は戦後80年、広島・長崎の被爆から80周年の節目の年となります。
世界ではいま、核兵器が使用される現実の危険が高まっている中、今年10月に日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)がノーベル平和賞を受賞し、「核兵器のない世界」を願うすべての人々に限りない励ましと勇気を与えています。
 いまこそ被爆者の言葉に真摯(しんし)に耳をかたむけ、核保有国とその「核抑止力」に依存する国に対し、核兵器廃絶の行動に踏みだすよう求めていく時ではないでしょうか。
 

 中央区では、1988年に「平和都市宣言」をおこない、毎年、「平和の都市(まち)の楽しい集い」「中央区平和展」を開催、区のホームページでは「中央区平和祈念バーチャルミュージアム」で戦争の記録と平和への願いを発信していることは重要です。
 

 そこで質問します。
 第1に、来年戦後80年、被爆80周年となる節目にふさわしく、こうした平和事業をさらに充実させていくことを求めます。特に、「平和展」では、被爆の実相を伝える展示や、日本によるアジア・太平洋諸国へ「加害」の記録も事実としてきちんと伝え、日本国憲法の前文「政府の行為によって再び戦争の惨禍が起ることのないようにする」という平和への願いをアピールすることが大切だと考えますが、いかがですか。
 

 第2に、中央区も参加している平和首長会議は、核保有国を始め全ての国が「核兵器禁止条約」に参加することを目指し、広島被爆者7団体が呼びかけている「日本政府に核兵器禁止条約の署名・批准を求める署名」をすすめています。ぜひ区長自ら署名し、核兵器廃絶への意志をアピールするよう求めます。また港区などのように区のHPにも平和首長会議の取組みを掲載して署名を呼びかける行動をぜひ進めていただきたいと思います。
 それぞれご答弁をお願いします。
 
山本泰人区長答弁
1)    昭和63年に制定した平和都市宣言のもと、小中学校巡回平和展や、平和の都市(まち)の楽しい集い、平和祈念バーチャルミュージアムなどの事業を実施してきた。
 戦後80年目の節目となる令和7年度は、例年3月に開催している平和展を、終戦記念日である8月15日前後に開催することで、「終戦」と「平和」に対する意識付けと図る。区民の平和を希求する思いを醸成し、再び戦争の惨禍が起こることのないよう、引き続き各種事業に積極的に取り組んでいく。
 なお平和展は、これまで区内における戦災の被害状況や当時の生活がわかる資料を中心に展示し、区民からの平和資料の収集も同様に行っているので、展示内容を変更する予定はない。
 

2)「核兵器廃絶」は人類共通のねがいであり、人類の英知と勇気を結集して挑むべき大きな課題。 対立が一層深刻化している世界情勢において、核の脅威はますます高まっており、平和首長会議に加盟する世界各地の都市と連携し、いま一度、核兵器のない世界の実現に向けたメッセージを発信していくことは意義のあることと考える。
 区としても、平和首長会議の一員として、署名活動への対応について、現在検討している。

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

感想
2年前の2022年第3回定例会で、同趣旨の質問への答弁では

「核兵器禁止条約への参加につきましては、安全保障上の脅威に適切に対処しながら核軍縮を前進させることがより現実的との考えから、我が国は署名していないものと承知」

として、「日本政府に核兵器禁止条約の署名・批准を求める署名」を区長として署名することに応えませんでしたが、今回は「検討中」との答弁でした。

ぜひ早期実施を期待します。