政府は、東京、京都、沖縄の3都府県に「まん延防止等重点措置」を新たに適用することを決定しました。

区の対応方針はコチラ➡まん延防止等重点措置の適用について(4月9日更新) 中央区ホームページ (chuo.lg.jp)

 

緊急事態宣言の解除からわずか18日、緊急事態宣言とまん延防止措置とどう違うのか、政府としてどういう対策をとるのか、相変わらずはっきりせず、ストレスが溜まります。

国民には外出自粛、飲食店には再度営業自粛を要請、その一方で、東京五輪大会は「やると決めたからやる」という、科学を無視した政府の姿勢に、本当に腹が立ちます。

 

新型コロナの感染の封じ込めのために「大規模なPCR検査を」。

昨年からずーっと提案し続け、中央区議会の関係委員会や本会議でも繰り返し求めてきました(下段参照)が、中央区は「症状のある人のPCR検査」以上に広げると「真に検査が必要な人ができなくなる」として、感染震源地での検査などを拒んできました。

その理由がようやくわかりました。

中央区の保健所がやろうとしなかったのではなく、厚労省が昨年の5月に、PCR検査拡大に反対する内部秘密文書(↓)を作成していたということです。

 

10日のオンライン演説会で志位委員長が告発(しんぶん赤旗4/11より)➡衆院選 南関東から日本を変える素晴らしい勝利を/南関東オンライン演説会/志位委員長が訴え (jcp.or.jp)

 

しかし、政府もようやく「検査の拡大が必要だ」と言わざるを得なくなってきました。

まん延防止のために、本気でPCR検査を、早く、大規模に進めることを求めていきましょう。

 

 

委員会での質疑・・・・・・・・・・・

中央区議会企画総務委員会(2020年11月25日)会議録より

○小栗委員
 東京都では、(PCR検査を)通所施設もやりましょうということで補助制度をつくったのは、やはり理由があるからだと思うんです。高齢者が通ってきている施設でもあるし、入所している方よりも外をふだん歩いている方のほうが、どこかで感染するということだって考えられないことではないと思いますし、そういう意味では、感染者を早く見つけ出す、安心して通所施設に通ってもらうためにも、そこの職員の人も含めて検査をするということは大変有効ではないかというふうに思いますので、ぜひ対象にして実施すべきではないか。ほかの区でも、これを利用してやっているところは増えていますので、ぜひ検討いただきたいというふうに思います。もう一度御答弁いただきたいと思います。

 それと、接待を伴う飲食店の関係ですけれども、これも一時期、新宿の歌舞伎町などでも大変感染が増えているというようなことでニュースにもなって、そこでかなり広域的に検査をしたことで感染を減らす状況ができたというふうに、政府の感染症対策の分科会としても、PCR検査の有効性をいろいろ調査する中で、そういう歓楽街での重点的なPCR検査が感染を減らす有効なものだったということも示しているわけなので、そういうことをきちんと、本来、国の責任で、そういう検査について、費用も国がきちんと出して、やるということが必要だと思います。中央区は、特に銀座とか、人の集まるところが多いということを考えると、そういうこともぜひ取り入れるべきではないかというふうに考えます。この点についても、今までの検査の状況から見て、中央区内では感染震源地と言われるような状況の地域はないというふうに判断して、こういうものは導入しないというふうに考えているのか、その点についてももう一度御答弁いただきたいと思います。

 

〇山本保健所長
 私のほうから、そもそも感染の広がりを抑えるものは一体何かというお話をさせていただきたいと思います。

 私どもも、当然、陽性者が出れば、疫学調査を非常に数多く重ねてまいりました。その疫学調査の結果、例えば陽性者が出ても、広がりが全くない事業所あるいは医療機関、それぞれございます。それはなぜかといいますと、基本的に、コロナの感染の拡大というか、経路は圧倒的に飛沫なんです。そのために、会話時のマスクとかをきっちり着用しているような、あるいはふだんからの手洗いとか、消毒を励行しているような事業所とか、医療機関では広がりがないわけです。ということは何かといいますと、陽性者を見つけ出すことが感染の広がりを抑えるのではなくて、たとえ陽性者がいても、感染の広がりがないということが重要なんです。ということは何が一番重要かというと、私ども一人一人がどういうものが一番感染するのかという自覚と、そして、ちゃんとその行動の実践なんです。ですから、私どもはそれを広く啓発していくことが非常に大きなテーマだと思っています。

 一方、感染の広がりがあった、いわゆるクラスターが出たというのはどういうものかというと、それは場所ではなく、圧倒的に場面なんです。当然、家庭の中でマスクしながら家族が暮らしているなんて信じられないです。だから、家族内で感染が広がるというのは当たり前なんです。また、いわゆる接待を伴う飲食店は、当然、そういう場面ではマスクなしの会話あるいはカラオケ、そういった様々な遊興活動が行われています。ですから、そこはクラスターが発生するということがあるわけです。ですから、一番重要なのは、検査そのものを、一斉検査をやるということに本質的な意味があるわけではなくて、まずは飛沫が飛び交うような場面をいかに自覚しながら抑えていくか、それが感染の拡大を一番抑えるものであります。

 一方、陽性者の拾い出しが重要なのは、症状がある場合、なぜかといいますと、それはやはり適切な診断、治療を重ねることによって重症化をいかに防ぐか。ですから、一番目的とすべきは、感染者を拾い出すことではなくて、あくまでも死亡のリスクにつながる可能性のある方をいかに適切に守り、そしてまた、それに対して適切な治療とか、いろんなシステムを動かすかなんです。ですから、私は、熱だけを測るのは非常に問題があると思っているんです。人間は、体調が悪いなというときは、やはり虫の知らせなんです。ですから、そういう方は、いろいろな意味で早く医療にアクセスをしていただくこと、これが、仮にコロナであったとしても、早期に発見、そして早期の治療につながり、重症化を防ぐ可能性があると思っています。

 ですから、そういった意味で、何が発生の広がりを一番防ぐのか、それを私どもとしては十分啓発する中で、検査に関しましては、ずっと今までお答えしていますとおりに、濃厚接触者は当然ですが、何らかの症状がある方々を早く診断につなげていく、そういう形で、私どもは医学的に必要と考えております。一斉検査あるいは定期的な検査については、少なくとも行政として進めるべきものではないと考えております。

 

○小栗委員
 感染の拡大を抑える、広がらないようにするということは本当に重要だと思いますし、マスクの着用とか、そういうことで、陽性者が出ても、その先に広がらないようにするということはもちろん重要ですし、それが重症化を抑えていくためにも重要だということは、私もよく分かります。

 だけれども、無症状で、結局、動き回ってしまって感染が広がっているということも言われる中で、症状が出てから検査して、保護して、追跡して拡大を抑えていくということだけでなく、無症状の感染者を早く見つけ出すということも非常に重要ではないか、それが感染防止の鍵ではないかというふうに私は考えております。私がというか、私が考えたのではないですけれども、そういうやり方できちんと感染を抑えていくべきだというのが、専門家も含めて、言われていますが、それはなかなか政府が本腰を入れていないという現状の中で、今、第3波が来ているということではないかというふうに思います。なので、きちんと行政としてPCR検査を広げていくということももちろんですけども、症状が出ない人も早く見つけ出して感染の拡大を防いでいくという視点も含めて、PCR検査の拡大を進めていくよう、私としては求めていきたいと思います。