築地市場

 

 

明日17日、中央区議会企画総務委員会に付託された請願第四号の審査が行われます。

「築地市場の豊洲移転を中止させ、食の安全・安心を守ることを求める請願」です。

(請願本文はこのブログの6月29日の記事をご覧ください)

 

紹介議員として出席するので、いろいろ過去の経過を調べていたら、7年前の「新しい築地をつくる会(「築地市場の移転に断固反対する会」を2010年に改組)」の議事録が興味深かったので紹介します。

 

議事録は中央区ホームページ

築地市場再整備の問題の経緯と区の取り組み

築地市場再整備問題の経緯と区の取り組み(平成18年度以前)

に載っています。ご参照ください。

 

 

第2回新しい築地をつくる会の概要
 

1 日  時  平成23年1月20日(木) 午後3時30分から午後5時6分まで
2 場  所 中央区役所 本館10階 第1委員会室
3 出 席 者  33名(欠席者1名)   ※傍聴  区議会議員16名、一般2名、報道8社
4 議  題  (1) 新規会員の参加に関する規約の改正について  (2) 築地市場移転問題の経緯等について(報告)  (3) 中央区長から東京都知事及び東京都議会議長に提出した要望について(報告)  (4) 都知事への要望について
5 議事概要   会員の異動の紹介を行った後、古屋会長、矢田区長及び中嶋議長がそれぞれ挨拶。その後議事 に入り、議題(1)について事務局が説明し、原案どおり承認された。これを受け、新たに本会に参 加することとなった都議会議員1名、各料理飲食業組合代表6名が会議に加わった。 続いて、議題(2)及び(3)について事務局が一括して説明した後、議題(4)として都知事あての要 望書案が読み上げられた。議事(2)から(4)までについての質疑・意見交換を経て、議題(4)の要望 書が原案どおり承認された。
 
(主な質疑・意見)

 ● 会長の古屋が10月の要望書提出時に区長に同行した。区長は中央卸売市場長に強い姿勢で 申し入れたが、木で鼻をくくったような回答、一方都議会の対応は可能性がある印象だった。 しかし、現場をよく分かっているのは中央卸売市場長なのだろうから、問題の所在、難しさを 改めて感じた。
 
● この会は、我々場外関係者が要望してはじまった経緯がある。市場移転に反対を訴えるだけでは、いざ移転が決まった場合に対応ができなくなる。そこで、 「断固反対する会」から「新し い築地をつくる会」に変えてくれるよう、我々から頼んだ。10月27日に区長名で出された 要望書は、万一の移転の備えとして区と我々が毎月話し合ってきた内容が、将来像としてまと められたもの。   市場で大型物流が増えているのは確かであるし、豊洲は大きい市場だから大型物流には向い ているのだろう。しかし、築地市場の利用者の8割以上は小口の利用者。その取扱量は市場全 体の2~3割しかないが、これまで、築地の場内と場外は小口利用者に一体的に利用されてき た。そういう利用者にとっては、築地市場のうち鮮魚と青果だけが豊洲に行っても不便だと思 う。今回、市場を利用されている料飲組合の皆様がこの会に入ってくれたことは非常に心強い。
  
 都知事は現在移転を推進している。 2月の都議会でその動きを本当に止められるのだろうか。
 
  都議会の今後の道筋として来年度予算を否決することはあり得ると思う。しかしその場合は 問題が長期化し深刻になる。それでは困るので、何らかの具体的条件をつけて収まることも考 えられる。こうした動きの中で、今後の築地はどうするのだということになったら中央区の意 向を活かしてほしいという思いをこめて要望書を提出したい。
 
 料理飲食業組合としては、移転の動きが止まってくれればそれにこしたことはないが、そうもいかないのだろう。10月に出した中央区案は、どこまで実現可能性があるのか。
 
 市場事業の所管は東京都であり、築地市場の土地23ha は東京都の土地、中央区には権限が ないという制約・ジレンマがある。今後一定の方向性が出るだろうといわれる重要な都議会の前に、23ha の今後も含めて東京都がどう考えているか、しっかりと聞いておきたい。我々が 今回要望書を出すということは、それだけ築地を大事に思い、なくてはならないものだと思っ ているということ。中央区案を実現できるよう、行政、区議会、地域が一体となって働きかけ ていきたい。
 
● やはり、なぜあんなところに市場が行く必要があるのだろうと思う。これまで移転させない  でこられたのは我々の移転反対の働きかけがあったからこそ。市場の取扱量は減っているのだ から、小さい規模の市場なら現在地再整備は可能なのである。知事が議会を無視し、強引な形 で移転を発表したことこそ責めるべき。
 
● 今大事なのは、築地が今後どうなるのかということ。移転の場合、都は23ha を売却すると  のことだが、都議会で方向性が出される前に、今ある活気とにぎわいはどうなるのか、どうい うコンセプトを持っているのか、しっかり都に聞いておく必要がある。現在地再整備は今でも 我々の願いだし、それが可能ならそれにこしたことがないのだが、我々には権限がない。現段 階では、言うべきことは言う、売却するというなら、乱開発を防ぐ働きかけをすることが大事 である。
 
● 物流は、都が豊洲移転を打ち出した頃と変わってきている。市場の利用者によると、築地の 良さは買い回りの便利さだという。市場が豊洲に行ったら商売にならない人がたくさんいる。 東京都がそういう声に耳を貸さないのなら、我々(都議会民主党)は予算を否決するしかない と思っている。そのためには、都民や一般の人たちを揺るがす、大きなうねりが必要だと思う。
 
● この問題は、もうかなりの年月が経っている。仲卸もかなり振り回されてきている。我々が 断固反対し、現在地再整備だけにこだわり続けると、市場の仕事で生活する人の声が守れなく なる。しかし一方、全面移転となると不都合な人もいる。10月の中央区案はそういう状況を 踏まえて提出された。都議会は、拒否するだけではなく、新しい提言もしてほしい。
 
● 流通は変わってきており、今後は、食品流通を日本全体でとらえて考えていくことが必要で ある。また、築地の文化的価値を考えると、この会の構成員ももっと広げていく必要がある。