街角で桜が目に留まる季節になりました

 

 

前回に続いて、志村議員の一般質問から、焦点の築地市場問題について掲載します。

 

築地市場

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5、築地市場移転問題について

 

 次は、築地市場移転問題についてです。

 築地市場の豊洲移転問題を調査する都議会百条委員会の設置が決まり、証人喚問を3月の4日間で行うことになりました。豊洲移転は、石原慎太郎元都知事などが、深刻な土壌汚染を知りながら強引に土地を買収し、6千億円もかけて進めてきたものであり、その責任は重大です。

 日本共産党は、強力な権限を持つ百条委員会の設置をいち早く提案してきましたが、今回、反対していた他の党も設置に合意しました。

 豊洲新市場の予定地は、もともと東京ガスの工場跡地という土壌汚染が深刻な場所で、生鮮食料品を扱う市場にしてはいけない所です。

 東京ガス豊洲工場で働いていた元社員の話を聞く機会がありましたが、豊洲工場では、石炭からガスを製造する過程で発生するガス以外の気体は、煙突から排出され、東京の空を汚しました。固形物のコークスは、山となって積まれていました。液体のタールなどは、おがくずを敷いて地中に直接流し込んでいたといいます。

 上の方の土をきれいにしただけでは、地中にタールなどの汚染物質が含まれる廃棄物が残っているのです。調査すれば、有毒物質が検出されるのも当然です。

 環境基準値の79倍のベンゼンや、出てはならないシアン化合物やヒ素が検出されたことが、1月14日に公表されたことを契機に移転中止の世論が広がり続け、移転中止の検討が避けられない状況がうまれています。

 2月18日、「豊洲移転中止署名をすすめる会」が呼びかけで、築地4丁目交差点に集まった2500人の人たちが署名やリレートークの大デモンストレーションを行い、労働組合は移転反対のパレードをしました。

 千代田区長選挙の出口調査(共同通信)では、「移転は断念すべき」が50%、「豊洲に移転すべき」が35%という、情勢の激変を感じさせる結果が出ています。

 東卸の理事長選挙では、移転慎重派の候補が76%の支持で圧勝しました。

 新理事長は、記者会見で、「私たちはあくまでも、築地で働く市場の仲卸であるということ。これを大前提としたこれからの方向性をみんなで話し合っていきたいと思います」と述べています。

 そこでお聞きします。

 第1に、豊洲移転をめぐる現在の都議会の動きについてどのような見解をお持ちですか。

 第2に、モニタリング調査の衝撃的な結果をふまえ、豊洲の土壌汚染についてどの様な印象をお持ちですか。

 第3に、「移転反対」の世論の広がりをどう感じますか。

 それぞれお答えください。

 「小池都知事に、早く決断してほしい」と悲痛な声が、市場業者から聞こえます。都議選後を待つのではなく、一刻も早く、移転中止を決め、そのための対応策をとらなければ、傷口は、広がり続けてしまいます。

 「移転中止」を小池都知事に早く決断させるために、いまこそ、築地市場がある地元中央区が小池都知事に働きかけるときです。

  2001年7月、濱渦副知事が区長を訪問して移転への協力を要請した(区の経過報告に記載)直後の8月に、「断固反対する会」は「築地市場再整備に関する声明」を発表し、「移転候補地は、生鮮食料品を扱う市場とは相いれない土壌汚染という重大な問題を抱えており、消費者の不安は容易にはぬぐえない。」「揺るぎない築地市場の優位性を無視し、具体性のないまま移転を推し進めることは、地域に混乱と不信を増加させ、先人の努力の積み重ねによって築き上げられてきた歴史や文化を冒とくするものであり、到底都民の理解を得られるものではない。」と都に厳しく抗議しました。

  なんと素晴らしい「声明」でしょう。区長と区議会、市場関係者と区民が一つになって、東京都と対決した画期的なものです。基礎自治体のあり方、本来の自治体の姿を示した歴史的なたたかいと言っても過言ではありません。

 日本共産党中央区議団は、移転反対を鮮明にしたこの「声明」の立場を堅持し続けています。

 そこで、かつて移転反対の立場に立っていた区長にお聞きします。

 第1に、小池都知事が行う決断について、区長は、豊洲への「移転の決断」または「移転の中止」のどちらを望んでいますか。

 第2に、豊洲移転をめぐる現状をみると、この「断固反対する会」の「声明」の内容は、今も生きていると思いますが、いかがですか。

  第3に、区長は、現在行っているモニタリング調査によって汚染物質が検出された場合、2001年の「声明」の立場に立ち戻った意思表明を早急に小池都知事に行うべきだと考えますがいかがですか。

 それぞれお答えください。・・・・以下略

 

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正確な答弁は後日掲載しますが、「区長は、豊洲への「移転の決断」または「移転の中止」のどちらを望んでいますか」という二者択一の質問にも答えず、ひたすら「小池都知事の判断を待つ」という姿勢には失望しました。プンプン