2月5日、中央区の新年度予算案がプレス発表されました。
→http://www.city.chuo.lg.jp/kusei/kohokotyo/press/puresuheisei27/160205press.html


予算の特色として、「『魅力にみちた新たなステージへ!―オリンピック・パラリンピックに向けて―』をテーマに掲げ、積み立てた基金を有効に活用し積極的に編成。急激な人口増、4年後に迫ったオリンピック・パラリンピックとその後のまちづくり、築地市場の豊洲移転の影響など、過去に例を見ない局面を迎えている」としています。昨年のテーマにあった「黄金時代」というフレーズはなくなりました。

一般会計予算は、前年比41億円(4.5%)増、6年連続予算規模を更新し、2012年比1・2倍となる過去最大規模の950億764万円です。

予算案では、市街地再開発助成や学校増改築などの「投資的経費」に、一般会計予算の3割=272億円をあてています。
市街地再開発事業助成は、新年度だけで8事業に124億円を計上、昨年比34億円・37%の大幅増となり、予算の13%を占めています。銀座6丁目地区(松坂屋跡地)に23億円、日本橋2丁目地区(高島屋周辺)に26億円など、オフィス、商業施設の再開発にも62億円の補助金が投入される予定です。
国や都の「国際競争力を高める」都市づくり路線にのって、「都市再生特別地区」の手法により規制緩和や区道の改廃で大サービスし、超高層・超過密な都市をつくる路線をつきすすんでいます。
また、住宅系の4つの再開発事業では全部で約5480戸の住宅ができることになり、さらに人口が増え、保育園など施設が追いつかない事態が加速してしまいます。

歳入では、NTTや東京電力などの道路占用料について1・3倍の改定をおこなうことが盛り込まれました。
電柱や埋設管など道路の使用料金である道路占用料は固定資産税の評価替えにあわせて3年ごとに改定され、従来は「激変緩和」として、1・2倍の改定しか行いませんでした。私たち日本共産党区議団は、港区との比較などを示し、区の固定資産税評価額に見合う適正な料金へ近づけるよう、料金の引き上げを繰り返し求めてきました。
今度の予算案では1・3倍化で、6億円の増収を見込んでいます。従来の値上げ幅よりさらに2億円の増収となります。

日本共産党区議団は、昨年9月25日、区民アンケートなどに寄せられた切実な要求を集約した517項目の「2016年度中央区予算編成に関する重点要望書」を区長に提出し、積極的に予算化するよう求めてきました。
予算案の内容をさらに分析し、予算委員会などを通じて、新年度予算が福祉のまちづくりを進めるものになるよう力を尽くしていきたいと思います。


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梅の花 2月7日撮影