築地市場を「移転」して豊洲に新市場をつくる計画に、またまた難問が。


4月30日付「しんぶん赤旗」の「場外市場 挫折」の記事によると・・・


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東京都は28日、築地市場(中央区)の移転先、豊洲新市場(江東区)内に計画していた食と観光の施設「千客万来施設」の事業を受託した、すしチェーン「すしざんまい」運営の喜代村から辞退の申し出があったと発表。都は速やかに再公募の取り組みを行うとしていますが、2016年11月に新市場と同時に開業するという場外市場計画は、挫折に追い込まれています。


豊洲新市場予定地は、場外市場でにぎわう築地市場と違って交通の便が悪いうえ商業施設もほとんどないことから、客寄せの場外市場として千客万来施設を計画。

大和ハウス工業に青果棟の5街区に調理器具などの専門店街(敷地0・6ヘクタール)、喜代村に水産仲卸売場棟の6街区に場外市場店舗、1000席のフードコート、首都圏最大級の温浴施設(敷地1・1ヘクタール)の建設・運営を委託し、年間約420万人の入場をあてこんでいました。

しかし、大和ハウス工業が2月23日に都に辞退を伝え、今度は喜代村も辞退。

2社は辞退した理由として、施設を利用する客と物資搬入車両の安全性が確保できないこと、温浴施設の見通しが立たないことなどをあげています。・・・(略)



 先客万来施設イメージ図



「先客万来施設」も見通しが立ちませんが、豊洲新市場は、市場本体の機能がしっかり果たせる施設になっていないことも大問題です。

無理に無理を重ね、莫大な税金を注ぎ込んで進めてきた豊洲新市場計画。

移転計画を凍結して、もう一度原点に立ち戻って、関係者の英知を集めて再検討すべきではないでしょうか。