昨年末に、韓国のハンギョレ新聞の東京支局から取材を受けました。

総選挙で躍進した日本共産党の池内さおり議員や、党の日常的な活動について取材したいと、日本共産党中央委員会を通じて、記者が住んでいる日本橋地域でと申し込みがあり、私と日本橋支部で活動している御夫婦がインタビューを受けました。


今回の総選挙での反応や、日頃どんな思い出どんな活動をしているのかといろいろな質問を受けました。

総選挙での躍進が韓国の方からも注目されていることを実感しました。


掲載された記事が先週送られてきたので、紹介します。


ハンギョレ新聞
日本語訳

ハンギョレ新聞(201511日付)

民心に深く入りこむ生活政治…日本共産党を導く力

日本共産党はどのように希望をうみだしたか

「日本共産党にも基本の思想がありますよね。しかし、思想に民意が反映されない場合、成熟した社会では何もすることができません」

東京都中央区に住む主婦ヤマダ(54)は、日本共産党員だ。いつ入党したのかという質問に笑って、「いつも、自民党の金権政治や無駄な公共事業に税金を浪費することなどに、不満は多かったが、特段、政治に関心もない平凡な主婦でした」と語った。

衆議院8席→21席 大飛躍果たす

党員31万人、地方議員2700

ソ連共産党、北朝鮮政権と線引き

平和重視 草の根政党 よみがえる

政治に関心がなかった54歳東京主婦

医療体制の崩壊見て 世の中に目覚めた後

市民運動の代わりに 入党を選択

ヤマダが日本共産党に入党したのは2006年だった。その頃自民党の小泉純一郎政権が推進した医療制度改革がきっかけだった。小泉政権は、政権に着くと、着実に医療分野に市場原理を導入し、国の財政負担を理由に患者や高齢者の自己負担を増やす方向の医療改革を強行した。国が病院に支給する診療報酬が減って、高齢者が支払わなければなら自己負担金が多くなると、入院していた老人たちが大挙して病院の外に追い出された。ヤマダの父親もこの過程で「本当に大きな困難」を経験しなければならなかった。ヤマダは「日本の医療崩壊が始まったのはこの時から。このことをきっかけに、政治と政府のやっていることについて真剣に考え始めることになった」と述べた。


ヤマダに日本共産党入党をすすめたのは、大学1年生の時に共産党に加入していた夫だった。ヤマダは、「夫が勧めたから無条件に入党したのではなく『しんぶん赤旗』などを読んで、悩んだ末に入党を決意した」と振り返った。個人が世の中を変えるには、市民運動に参加する方法もあるが、「日本は政党政治をする社会。政党を直接応援するのが最も早いという考え」だからだ。しばらくすると山田の関心は、若者たちが直面している非正規雇用問題、貧困問題、2011年に起きた福島原発事故以降は、原発問題などに広がった。

日本では、先月14日に行われた衆議院選挙で、8議席を21議席に増やした日本共産党の躍進について、さまざまな分析が続いている。日本共産党が、集団的自衛権など安倍晋三政権が推進するいろいろな政策に対し、原則的な立場から、粘り強く反対した唯一の政党であり、市民が関心を持つ草の根の領域である生活政治の分野で長い間、着実に努力してき点が有権者の評価を受けたと、専門家らは言う。このような分析は、2004年韓国の総選挙で民主労働党が10議席を確保して躍進したときに、国内で行われた議論と似ている。ただ違いは、1922年に党を結成して、93年の歴史を守ってきた日本共産党は、複数の浮き沈みを続けながらも、ソ連共産党や北朝鮮政権と一線を画し、「平和と自主独立を重視する草の根政党」でよみがえったが、韓国進歩政党は、いまだに市民の幅広い支持を受けることができていないという点である。


日本共産党を支えるのは、31万の党員と2700人の地方議員を備えた強固な草の根組織だ。記者が居住する東京都中央区は、30人の定員の区議のうち、4人が日本共産党議員だ。そのうちの一人、小栗智恵子区議(59)は、1991年からこの地域で6選を果たした中央区の古株である。1227日、中央区人形町にある小栗区議の事務所を訪ねると、各種の選挙ポスターがあちこちに貼られていて、毎月党員に送る議員活動の報告書などをまとめるなど忙しそうな様子だった。小栗区議の名前を取って、毎月発行している「マロンレポート」は、すでに372号になっていた。


小栗区議のもう一つの重要な業務は、仲間の共産党議員たちと一緒に、区民を対象に定期的な世論調査をして、その結果を区政に反映することである。現在行っているアンケートの質問を見ると、憲法改定、原発、消費税などの政治懸案もあるが、地域の懸案である築地市​​場移設問題、毎年3億円がかかる東京湾花火大会、地域再開発問題など生活問題と関連した質問も多く目についた。小栗議員は「医療保険料の引き上げなどの重要懸案に、きちんと反論を繰り広げるのは共産党だけだ。日本共産党議員がいる地域とそうでない地域の差は非常に大きい」と述べた。


党員の主婦ヤマダが日本共産党に期待するのは、民意を反映して政治を実現してくれることだ。ヤマダは、「日本共産党にはマルクス主義という基本思想があるが、民意が反映されなかったら、何の意味もない。国民が真に望むものを探し、日本共産党が最善を尽くしてほしい。そして、有権者に『共産党の議席が増えたら日本の政治が実際に変わる』と感じてもらえるように願う」と述べた。小栗議員は「日本共産党の衆議院議席が20議席を超えたので、議案提案権を持つことになった」とし「日本共産党が提案する法案が、すぐに実現されることは大変でも、他の政党と政府がこれに刺激を受け、日本の社会を良い方向に変えていく道を期待する」と述べた。






150117 築地宣伝

(写真は記事とは関係ありません)

17日の築地宣伝の写真です。

左から大島よしえ都議、奥村あきこ・加藤ひろし・おぐり智恵子・志村たかよし区議