大学に入ったら、最初の授業で、アメリカ人神父の教授に、いきなり、B4の紙にびっしり書かれた英語を暗記させられた。
当時は知らなかったが、有名な文章で、Desiderata 望まれるべきもの、というラテン語のタイトルがついている。
Go placidly amid the noise and haste で始まり、途中、gracefully surrendering the things of youth とある。
最後は、Strive to be happy 幸福になる努力をしなさい(=ぼーっと待っていても幸福にはなれない)で終わる。
この「青春時代のものごとを優雅に諦め」というところが、19歳の学生に実感できたはずがない。
しかし、いまそれが、40年経って効いてきている。
諦めなくてはいけないのだが、優雅に、というのが重要だ。未練がましく、では見苦しくてダメなのだ。
いろんな精力剤を飲んだり、変な筋トレやファッションをして、若者と張りあい、見苦しい醜態を晒すな、ということ。
顔まで飛んでいた精液も、みぞおちまでしか飛ばなくなり、これからは、へそに溜まるだけになるだろう。
もっと歳をとれば、どうなるのか考えたくもない。
しかし、もちろん、加齢で得たものの方が、失ったものよりは多い:諦めの良さ、諦念、まあ人生そんなもんだ的精神、慎重さ、疑い深さ、まあ、ロクなものがないが。
